槌子坂(ツチノコザカ)
石川県金沢市に伝わる。【北国奇談巡杖記】巻之一に記されている。金沢城下の小姓町(現・少将町)に、槌子坂という坂道がある。草が茂り、湧き水が流れ、昼間でも気味悪い所で、小雨の降る夜半などは、人が通るとコロコロと転がってくるものがある。それは搗臼くらいの大きさの横槌であった。真っ黒な姿をしており、彼方此方と転がり回って、消えようとする瞬間に「呵々」と二声ばかり笑って雷鳴のような音を響かせながら光って消えてしまうという。これを見た者は昔から何人もいて、毒気に当たって2、3日は寝込んでしまうという。このため、その地を槌子坂と呼ぶようになり、夜には道を行き交う人も絶えたという。
出典:
日本妖怪大事典(角川書店)
日本怪異妖怪事典 中部(笠間書院)
作者ひとこと:
槌子坂のデザインは、真っ黒な横槌姿の妖怪に描きました。
