自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2026年10月19日月曜日

「ミズシ」


ミズシ


石川県能登地方、加賀市、滋賀県近江地方でいう河童。ミソシとも。ミズシあるいはミヅシと表記するが、その語源は水神である「ミズチ(蛟)」と考えられる。奥能登の海岸部では、スイカやキュウリを食べて海に入るとミズシに引き込まれ、内臓を引き抜かれて溺死させられるという。香川雅信氏が奥能登で行った調査では、殆どの地元民がミズシの姿形について説明できない中、一人だけ「ミズシは体が透き通っているので、水のなかで近づいてきてもわからない」と語った人がいたそうである。ミソシとミズシは混同して使われるが、ミソシの方が古い呼び名であるらしい。【水死人の捜索と鶏】によると、石川県石川郡尾口村釜谷(現・白山市)では手取川の淵にミズシが生息し、これに引きずり込まれて死ぬ者が少なくなかったという。ミズシによって死んだ者の死体が見付からない時は、鶏を川の上に浮かばせて探す。死体のある所で鶏が鳴いて知らせるのだという。他にも【ミズシという河童に似たものが、水に入った人間の魂を抜く。(石川県輪島市門前町)】【みづしは川や淵や池にいて、人を引きずり込む。特に梅雨明けから大暑になるまでの間によくあばれる。(石川県)】【きゅうりを食べると河童(みずし)にさらわれる。(石川県七尾市)】【ある時、馬あるいは牛の手綱に食いついた河童(みずし、みそし)を捕らえた。その時みずしは、この土地の人をとったりはしないと約束し、放たれた後に魚を土産に持ってきた。(石川県七尾市)】【馬が河童(みずし)に捕まったが、このみずしも捕らえられた。放免の際にみずしは指を切って詫証文を書き、魚を土産に持ってきた。(石川県七尾市)】などの話がある。

出典:
【妖怪図鑑】新版TYZ
怪異・妖怪伝承データベース
日本怪異妖怪事典 中部(笠間書院)

作者ひとこと:
ミズシのイラストは、半透明な体を持った、水棲の魔物というイメージで描きました。