ページ

2017年9月5日火曜日

「奔雲(ホンウン)」



奔雲(ホンウン)

中国神話に登場する、「淮水(ワイスイ)」という
大河の神にして妖怪の「無支祁(ムシキ)」の三男。
牙の長い虎の頭と人間の身体という姿をしている。
風や雲を自在に操る。父の無支祁とともに夏王朝
の王「禹(ウ)」と戦って敗北、山中に逃げ込み、
さらに禹の臣下と戦い、臣下を傷つけたため、
禹は天将(テンショウ)に命じて、ついに奔雲は
天将に斬り殺された。しかし無支祁は
配下の妖怪に命じ、決して朽ち果てることがない
水中の「陰沈木(インチンボク)」を使って棺を作り、
奔雲の死体を葬り、将来の奔雲の復活に備えた。

付注:
淮水は中国を流れる川「淮河(ワイガ)」の別名。
無支祁の「無」は「巫」とも表記される。
無支祁の「祁」は「奇」や「祈」とも表記される。

出典:
幻想世界の住人たちⅢ<中国編>(新紀元社)

0 件のコメント:

コメントを投稿