クランガイ・トゥク(クランガイ・トゥプ)
ニュージーランドのマオリ族に伝わる女の妖怪。
巨大で怪力を持っている。唇は突き出ていて、腕に薄い翼があり、空を飛行しながら鳥を獲って食べる。あるとき「ハウトゥパトゥ」という男が兄弟と喧嘩し、一人森の中を歩いていた。するとそこに、鳥を獲りにきたクランガイ・トゥクが出現。ハウトゥパトゥを捕らえて、自分の住む洞窟に連れて行ってしまった。クランガイ・トゥクはハウトゥパトゥに何羽かの鳥を食べさせた。
翌朝、クランガイ・トゥクは洞窟の入り口を塞いでから、鳥を探しに出発。ハウトゥパトゥは鳥を食べ終えたあと、呪文の歌によって洞窟の入り口を開き、そこから逃げ出した。ところが、共に外に出た鳥が、ハウトゥパトゥの逃亡をクランガイ・トゥクに密告。クランガイ・トゥクはハウトゥパトゥを探しに戻ってきた。ハウトゥパトゥは逃げているうちに、熱湯の湧き出る場所にたどり着いた。彼が湯の縁を慎重に回っていくと、あとからクランガイ・トゥクが追いついてきた。しかし、熱湯に気がつかなかったクランガイ・トゥクは、そのまま熱湯の中に沈んで死んだ。
出典:
もののけが集うホームページ
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