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2018年4月29日日曜日

「二口女」と「山爺」



二口女(フタクチオンナ)

日本に伝わる妖怪の一種。江戸時代に記された『絵本百物語(エホンヒャクモノガタリ)』にある妖怪の一つで、後頭部にもう一つの口を持つ女性として描かれている。髪の毛を蛇のように操り、食べ物を後頭部の口に運ぶ。二口女が登場する『食わず女房(クワズニョウボウ)』の類話は多数残っているが、正体を現した山姥が夫を連れ去ろうとして、菖蒲や蓬など魔除けの効果がある植物によって失敗する、という結末が多い。昔話では山姥が正体だが、『絵本百物語』では先妻の子供を虐待して餓死させた、継母(ママハハ)の成れの果てだと解説している。

出典:
Wikipedia
決定版 日本の妖怪(宝島社)

作者ひとこと:
二口女のデザインは、髪の毛を蛇のように操るとあるので、実際に髪の毛を蛇にして食べ物を掴む姿にしてみました。『妖怪のお医者さん』という漫画の中に出てくる二口女が好きで、それを意識して少し可愛く描いてみました。『妖怪のお医者さん』には幼女で描かれていますが、それよりも大人っぽくしています。前回の「たんたん坊」のイラストの中に「カマイタチ」を描きましたが、二口女は個別に描きたいと思ったので、このスペースにねじ込みました。



山爺(ヤマジジイ)<ヤマンジイ、山父(ヤマチチ)>

日本に伝わる妖怪の一種。高知県をはじめとする四国地方に伝承されており、身長が3~4尺(約90~120センチメートル)、全身に鼠色の短毛が生えており、目は二つ目だが、片方が大きく片方が非常に小さいため、一つ目に見えるとある。一つ目の伝承は、この一つ目に見える二つ目が誤解されて伝わったものともいう。イノシシやサルなどの骨を、まるでダイコンのようにたやすく噛み砕くほどの頑丈な歯を持っているので、猟師たちはこの山爺を餌で手なずけ、オオカミを追い払うのに使っていたという。山爺を見たという人はさすがに少ないわけだが、ある大雪の日に、村外れの道に杵で押したような丸い跡がついていて、たぶん山爺の足跡だろうと話し合ったという。

出典:
Wikipedia
決定版 日本妖怪大全(講談社)

作者ひとこと:
山爺のデザインは、伝承通りにしました。『ゲゲゲの鬼太郎』第6期の第4話は「山爺」が出てくる話でした。鬼太郎の山爺のように片頬を上げた口にしてみましたが、全体的には違うふうに描いてみました。4話には「山爺」とともに「油すまし」や「ベトベトさん」も出ていたのですが、ここでは敵キャラだけ紹介しようと思います(正確には「山爺」は敵ではありませんが)。

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