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2019年4月23日火曜日

「因縁」



因縁(インネン)

日本に伝わる妖怪で、長崎県福江市、南松浦郡でいう憑き物。人格的な霊、つまり人間の死霊や生霊、狐や河童、神仏などが人間に取り憑き、取り憑かれた人間は心身に異常(精神の異常や内臓疾患、皮膚病など)が生じる。それらの霊は主に、取り憑かれた当事者の血縁者や家に関係した者の霊。家周辺を漂う定かならぬ霊や動物霊などである。それらの霊は供養不足や障り、知らせなど、取り憑いた当事者に何らかの要求があるものである。ある人は屋敷内を彷徨う霊達が、供養して欲しい為に因縁となって現れ、体には霊の数だけ腫れ物が出来た。因縁に憑かれた場合は「ホウニン」という呪術師が因縁を祓う事が出来る。ホウニンは因縁を直接目にして言葉を交わし、自分の身に因縁を憑かせてから、要求を受け入れる事によって祓う。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
因縁のデザインは、丸い体から沢山の触手が生えた、霊の姿に描きました。

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