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2019年4月30日火曜日

「加牟波理入道」



加牟波理入道(カンバリニュウドウ)

日本に伝わる妖怪。厠(便所)に現れる妖怪で、厠の神とも言われている。鳥山石燕(トリヤマセキエン)の妖怪画集「今昔画図続百鬼(コンジャクガズゾクヒャッキ)」では厠に現れる妖怪で、口から鳥を吐く入道姿で描かれている。また解説文には、大晦日に「がんばり入道郭公(がんばりにゅうどうほととぎす)」と唱えると、この妖怪が現れないと述べられている。また、この言葉を唱えれば、その一年妖怪を見る事無く過ごせるとも言う。兵庫県姫路地方では、大晦日に厠で「頑張り入道時鳥(がんばりにゅうどうほととぎす)」と3回唱えると人間の生首が落ちてきて、これを褄(ツマ)に包んで部屋に持ち帰り、灯りにかざして見ると黄金になっていたという話がある。松浦静山(マツラセイザン)の著書「甲子夜話(カッシヤワ)」には、丑三つ時に厠に入り「雁婆梨入道(ガンバリニュウドウ)」と名を呼んで下を覗くと入道の頭が現れるので、その頭を取り左の袖に入れてまた取り出すと、その入道の頭は小判になっているという。一方で、この呪文は禍をもたらすとも言われており、江戸時代の辞書「諺苑(ゲンエン)」では大晦日に「がんばり入道ほととぎす」の言葉を思い出すのは不吉とされている。加牟波理入道とほととぎすの関連については文政時代の風俗百科事典「嬉遊笑覧(キユウショウラン)」に、厠でほととぎすの鳴き声を聞くと鳴き声を聞いた者に何か不祥事が起きるという俗信が由来で、子供が大晦日に厠で「がつはり(「がつはり」は「がんばり」の訛り)入道ほととぎす」とまじないを唱えるという記述がある。また中国の六朝(リクチョウ)時代の書「荊楚歳時記(ケイソサイジキ)」にも、厠でほととぎすの鳴き声を聞くのは不吉と述べられている。また、ほととぎすの漢字表記の一つ「郭公(カッコウ)」が中国の便所の神「郭登(カクトウ)」に通じるとの指摘もある。郭公と書いて「ほととぎす」と読むのは、江戸時代、かっこうと混同されていた為である。

出典:
Wikipedia
妖怪邸・妖堂 日記帳

作者ひとこと:
加牟波理入道のデザインは、笠を被った人型の姿に描きました。

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