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2019年5月6日月曜日

「撞木娘」



撞木娘(シュモクムスメ)

日本に伝わる妖怪。化物絵やカルタなどに見られる妖怪で、多田克己(タダカツミ)編国書刊行会刊「江戸妖怪かるた」の解説から引用すると「「妖怪かるた」に必ずといってよいほど登場する化け物の筆頭であるが、いかなる伝承や文献にもその名をとどめていない正体不明の妖怪」とある。撞木とは、鐘などを打ち鳴らす際に用いるT字型の棒状の仏具で、撞木娘の頭部も撞木の様にT字型をしていて、両端に目がついている顔はシュモクザメの様である。「碓氷峠(ウスイトウゲ)の撞木娘」という読み札を持つカルタもあり、「碓氷峠」は群馬県と長野県の堺にある旧中山道の峠であり、この碓氷峠に現れる妖怪とされていたのかもしれない。また、カルタには女物の着物を着た撞木娘が飛び出して現れる様な姿が描かれている。古くなった撞木が化けたものとも思われるが、飛び出して脅かしている様にも見えるので、顔を見せて驚かす類の妖怪なのかもしれない。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳
【妖怪図鑑】新版TYZ

作者ひとこと:
撞木娘のデザインは、豪華な女ものの着物を着て、手に提灯を持った姿を描きました。

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