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2019年6月28日金曜日
「金剛夜叉明王」
金剛夜叉明王(コンゴウヤシャミョウオウ)
密教における明王の一尊で、明王達の内、中心的役割を担う5名の明王・五大明王の一尊として北方に配され、北方の守護神である。金剛夜叉明王は梵名を「ヴァジュラヤクシャ」といい、原義は「金剛杵の威力を持つ夜叉」という意味である。名前の「金剛杵・ヴァジュラ」は元々インド神話の神々の帝王・インドラが持つ雷を放つ武器で、金剛夜叉明王の「雷=どのような障害をも貫く聖なる力を持つ神」を意味している。また名前の「ヤクシャ」は人間を喰らう鬼神を意味する。実は金剛夜叉明王は元々は人間を襲っては喰らう恐るべき魔神(夜叉)であり人間達の畏怖の対象であったが、後に大日如来の威徳によって善の心に目覚め、後に仏教の守護神である五大明王の一角を占める仏にまでなった。仏教に帰依した金剛夜叉明王は悪人だけを喰らうようになったとも、人間達の煩悩や悪行を喰らい尽くすようになったとも言われ、ここから「敵や悪を喰らい尽くして善を護る聖なる力の神」とされる。金剛夜叉明王は悪人、悪事を取り除き、苦難や災いを解消する法の本尊として信仰され、日本においては古くから敵を打ち破る、戦勝祈願の仏として広く武人達に信仰された。また金剛夜叉明王を祈念すると食欲減退、食べ物が食べられない状態の病が治るとされている。また密教では金剛夜叉明王の印を結び真言を唱えると、人に愛される様になるという修法が伝えられている。金剛夜叉明王は3つの頭と6本の腕を持ち、正面の頭の顔には5つの眼、左右の頭の顔には3つの眼がある姿をしており、青黒い色の肌をしている蓮華の花(蓮華座)の上に立ち、6本の腕の手にはそれぞれ、五鈷杵(ゴコショ、金剛杵)、五鈷鈴(コンゴウレイ、金剛鈴)、弓、箭(セン、矢)、宝輪、長剣(宝剣)を持っている。
出典:
Wikipedia
エソテリカ事典シリーズ(1) 仏尊の事典(学研)
仏教画伝 極彩色で蘇った一〇八の仏尊(G.B.)
作者ひとこと:
金剛夜叉明王のデザインは伝えられている通り、3つの頭と6本の腕を持った姿に描きました。
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