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2020年1月26日日曜日
「鹿屋野比売神」
鹿屋野比売神(カヤノヒメノカミ)<草野姫(カヤノヒメ)>
日本神話(「日本書紀(ニホンショキ)」「古事記(コジキ)」の記紀神話)に登場する女神。鹿屋野比売神は「伊邪那岐命(イザナギノミコト)」と「伊邪那美命(イザナミノミコト)」の間に生まれた。鹿屋野比売神は、同じく伊邪那岐命と伊邪那美命の間に生まれた、兄である山の神の「大山津見神(オオヤマツミノカミ)」の妻となって、この二柱の神の間に、4対8柱の神々をもうけた。この8柱の神々は、親である大山津見神と鹿屋野比売神の特徴を受け継ぎ、山野の風景や現象を神格化した神々だった。鹿屋野比売神の神名の「カヤ」は萱の事である。枯れた萱は強靭な茎を持つ長持ちする材料として、古来から屋根を葺く材料として使われるなど、人間の生活にとって身近な草だった。その萱の名前が付いている鹿屋野比売神は、家の屋根を葺く草(萱)の霊として人々に実用的な萱の精霊であったとされる。または、古くから萱には野に満ちる草の生命力が宿ると考えられ、鹿屋野比売神の「カヤ」は、そうした野の草の萱を意味しており、そこから、この女性は地上の緑を表す、草や野を司る女神であるとも考えられる。「日本書紀」では鹿屋野比売神は神名を「草祖草野姫(クサノオヤカヤノヒメ」と表記し「草祖」は、草の祖神を意味しており、この名前は、この女神が草や野の精霊の神格化である事を表している。「古事記」では鹿屋野比売神の別名を「野槌神(ノヅチノカミ)」と記しており(※ちなみに日本書紀にも、神がつかない「野槌」の表記あり)、「ノヅチ」という言葉そのものは「草や野の精霊」という意味である。また大山津見神を蛇体の姿をした神とする説があり、その大山津見神の妻である鹿屋野比売神も蛇体の姿をした女神であると考えられていった。
出典:
「日本の神様」がよくわかる本(PHP文庫)
Wikipedia「カヤノヒメ」「野槌」のページ)
神魔精妖名辞典(「野槌神」「野槌」のページ)
作者ひとこと:
鹿屋野比売神のデザインは、女性の上半身と大蛇の下半身を持った女神の姿に描きました。
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