聾神(ツンボガミ)
日本で信仰されている神。「聾(ツンボ)」とは「耳が聞こえない事、またその人」を意味し、聾神とは耳が聞こえない神の事である。日本では古来より神は、不具者の姿で現れるという信仰がある。盲目の神や片目の神、片足の神等、多数の神が、この様な不具の部分を持っているとも言われている。沖縄県では、火の神が耳の聞こえない神であるとされる。その為、竈や囲炉裏等の火の前で大声を出したり、物音を立てたりするのは、火の神に対して失礼であるとされ、その様な事をする妻は失格とされたと言う。逆に大阪府の今宮戎神社や名古屋の熱田等では、祀られている神が耳が遠い為、神社の羽目板や拝殿の戸を打ち鳴らして、神に知らせたと言う。また屋敷神がキンカ(新潟県等で耳の遠い人の事)であるからと、一升瓶に煎り豆を入れて、それをガラガラ鳴らして屋敷神にお供えする所もある。また聾神は聾であるが故に、耳の病気を救ってくれる神でもあるとされる。また、道祖神を「キンカ様」と呼んで、耳の病の神として、このキンカ様に蝉の抜け殻を年の数だけ供えるという。
出典:
アリアドネの意図
作者ひとこと:
聾神のデザインは、雲に乗った男神の姿に描きました。
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