地蟲様(ジムシサマ)
日本の岩手県遠野市に伝わる民間信仰の神、または妖怪。その姿は眼のない蛇の様で、モグラの様な手足を持っている。地中を動き回り、特定の場所に棲みつくとされている。地蟲が棲みついた土地からは、真っ白な石が出るが、これは地中で地蟲が吐き出した息が固まったものであるとされ、この様な石が出る場所に人々は「白石大明神」や「地蟲龍神」と彫った祠を立てて、そこは耕さない土地とし、人の手が入らぬ林か森の様になっている。また、いつもは人の手が触れられていない場所であるが、田植えの始まりの時期になると、人々がやって来て、この場所の土を一掴み持って行き、自分の田にまく。地蟲のいる所の土には、地蟲の息が含まれているとされ、この土をまいた田の米は病にかからず、豊作になるとされ、農家の人々からは田の神としても信仰されている。
出典:
日本の妖怪と民族神(モンキー出版)
作者ひとこと:
地蟲様のデザインは、眼の無い蛇の頭と、首と尾、モグラの胴体と手足を持った龍の様な姿に描きました。田の神でもあるとされているので、頭からタテガミの様に稲穂が生えています。
0 件のコメント:
コメントを投稿