蛟竜(コウリュウ、コウリョウ)
中国に伝わる幻獣の一種。蛟竜は龍の一種とも、龍が変態する前の幼齢期の姿であるとも言われている。蛟竜の体長は3m程で、細かな鱗に覆われた蛇に似た体を持ち、その体に四肢を有しており、その脚は平べったく盾状になっているという。頭は小さく細頚で、その頚には白色のコブがあるという。胸元は赤褐色で、背中は青い斑になっており、尻尾の先は渦巻き状になっているという。また蛟竜の頭には一角が生えているという(無角であるという説もある)。蛟竜の姿について別の説では、蛟竜は、枝分かれしていない真っ直ぐで短い角を持ち、退化して短くなった全部で四本の爪を持つ脚がある、という姿や、蛟竜は龍に似たもので、鱗、ヒゲ、四足のない蛇に似た形のものである、という説もある。また蛟竜は、眉が交生するので「蛟」と名付けられたとされている。漢の武帝の時に蛟竜が釣り上げられた事があるという。この蛟竜は鯉を餌として釣り上げられ、体長は7~8m程で、その姿は蛇に似ていて牙を持ち、体に鱗が無く、頭には柔らかい角があったという。また蛟竜の骨は青く、肉は紫色をしていたそうで、この肉を酢でしめた料理を皇帝が食したところ、大変美味であったという。蛟竜は水中を住処とするものであり、人里から遠く離れた湖や、水のある静かな場所の水底、或いは池や河川、深い淵に棲み着いているとされ、いつも水中に潜っている事から「潜蛟」とも呼ばれる。この蛟竜は卵生であるという。しかし孵化する場所については、水中で卵から生まれるとも、陸で卵から孵化するとも言われている。蛟竜には凶暴な面もあり、時には人間を水中に引きずり込んで殺したり、洪水を引き起こす事もあるという。また、池にいる魚の数が3600匹に増えると、蛟竜がその魚達の主となり、子分となった魚達を引き連れて飛び去ってしまうという。これを防ぐ為には池の水中に魚取りの簗(ヤナ)を仕掛けておくと、蛟竜は諦めて去って行くという。別の説では、池の中の魚が360匹になると、蛟竜がその魚達の長となる為、それを防ぐには池の水中に鼈(スッポン)を放てば良いという。水に棲む虺(キ。水の蝮、或いはウミヘビの一種)は500年で蛟竜となり、蛟竜は1000年で龍になるという。その龍は500年で角龍となり、1000年で応龍になるという。1000年を生きて水中に棲み続けた蛟竜は神通力を得るとされ、その様な蛟竜が現れると必ず暴風雨になるという。それは暴風雨に乗じて蛟竜が龍へと変態を遂げ、龍となって海へと向かう時であるという。
出典:
Wikipedia
ピクシブ百科事典
よくわかる「世界のドラゴン」事典(廣済堂出版)
幻想世界の住人たちⅢ<中国編>(新紀元社)
作者ひとこと:
蛟竜のデザインは、蛟竜が龍の幼齢期の姿とも言われているので、サンショウウオの幼生や、オタマジャクシの様な姿に描きました。
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