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2021年6月1日火曜日

「稲霊」


稲霊(イナダマ)

日本で信仰されている神、または精霊。稲霊は、稲に宿った魂の事である。稲刈りのあとで、その稲穂を祀ったものが「稲霊」である。稲を植えてから刈り入れて米にするまで、稲穂を祀る祭礼は何度も行われる。まず、初田植えのときに「サビラキ」という祭りを行う。これは、米や黒豆を柿の葉に包んで、苗代の水口に置く。次に、初穂(最初に出た稲穂)を村の神や家の神などに捧げる「ホガケ」が行われる。ただし、この時の稲穂は神への供え物であり、御神体ではない。稲刈りをした後の祭りが「カリゴメ」であり、やはり稲穂を祀る(稲を刈った鎌を祀るところもある)。ただし、この時の稲穂は神への供え物ではない。田の神の依り代として、稲穂を我が家に迎えるという祭りである。この時の稲穂に宿る神こそ稲霊だとされる。また、この稲霊(稲魂)は初夏の雷や稲光を受けて、雷や稲光を受けた稲霊が成長し、成長した稲霊(稲)が孕む(実る)という信仰もある。なので雷は「稲妻(いなずま。稲の夫という意味)」というのであるという。

出典:
東洋神名事典(新紀元社)
コトバンク(「稲魂」のページ)
Weblio辞書(「稲魂(ウケノミタマ)」のページ)

作者ひとこと:
稲霊のデザインは、注連縄を首飾りにして、頭の左右に稲穂を角髪の様にして付けている精霊の様な姿に描きました。

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