シクソープ
ミャンマー北部のカチン州及びシャン州北部に居住するカチン族の世界創世神話に登場する天の女精霊。カチン族の世界創世神話によると、世界の始まりの時には、霧の塊が幾つも漂っていた。次に「中つ国(天穹の事だと考えられる)」が生成された。そして最後に神の力によって大地が固まった。大地には、ありとあらゆる精霊達が住んでいたが、長年の経つ間に精霊達は姿を消してしまった。そこで登場したのが、女で天の精霊である「シクソープ」と、男で大地の精霊である「クリプクロープ」である。シクソープとクリプクロープの二人は「チャヌム」と「ウォイシュン」という精霊を生んだ。そして、このチャヌムとウォイシュンの二人から天地の万物や、大地や空気や水の精霊達、家庭や作物の精霊達、病気の精霊達が生まれた。更に、チャヌムとウォイシュンは、「ゴーンワマガム」という精霊も生んだ。ゴーンワマガムは槌で大地を美しく作り替え、大地に人間達が住めるようにした。このゴーンワマガムが住んでいたとされる「マジョイシングラプム」という山はカチン族の故郷だともされている。
出典:
神魔精妖名辞典
神様コレクション
東洋神名事典(新紀元社)
作者ひとこと:
シクソープのデザインは、この精霊が天の女性の精霊とされているので、女神の様な天女の様な観音菩薩の様な姿の女性の精霊に描きました。精霊であり、世界の創世の頃からいる女神の様なイメージもあります。
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