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2021年11月30日火曜日

「ナーン・ターニー」


ナーン・ターニー

タイの伝承に登場する、神々、精霊、妖怪、幽霊たちの総称である「ピー」の内の一種。ナーン・ターニーは、バナナの樹に宿っている精霊である。この精霊は「クルアイ・ターニー(リュウキュウバショウ)」という、成長が早く幹が太くなるが、野生に近いために種が多く食べるのに適さない種類のバナナの樹に宿っている。ナーン・ターニーは、美しい女性の姿をした精霊である。ナーン・ターニーは、柔らかな印象で見る者が癒されるバナナを思わせる色彩の衣装で身を包んでおり、ナーン・ターニーの体からはバナナの花の様な良い香りがするという。このナーン・ターニーは、宿っているバナナの樹を勝手に切るなど無礼な事をしなければ、特に人間に害はないと言われているが、人間の男性はナーン・ターニーに気を許すと、この精霊に精気を吸われ、そのまま死後の世界に連れて行かれてしまうとも言われている。またかつては、このナーン・ターニーは人々から敬遠の対象になっていたという。また一説には、このナーン・ターニーは土地の女神でもあるという。

出典:
ピクシブ百科事典
幻想世界神話辞典
神様コレクション

作者ひとこと:
ナーン・ターニーのデザインは、剥いたバナナの様な下半身を持つ女神の姿に描きました。

2021年11月29日月曜日

「アリンビ」


アリンビ

インドネシアのジャワ島に伝わる女巨人。アリンビは、神話や伝説に題材をとったワヤンと呼ばれる伝統的な劇の登場人物である。アリンビと、アリンビの夫である戦士「ビマ」の息子は英雄戦士で、この息子は魔法の上着の助けによって空を飛ぶ事が出来る。

出典:
幻想動物の事典
世界の怪物・神獣事典(原書房)

作者ひとこと:
アリンビのデザインは、鳥の嘴の様なマスクを着けた女性の巨人の姿に描きました。

2021年11月28日日曜日

「キマット」


キマット

フィリピンのルソン島の北西部の山岳地帯に暮らすティンギアン族の信仰や伝承に登場する幻獣、または神獣。キマットは、空に棲んでいる犬である。このキマットは雷神「カダクラン」の忠犬である。雷神であるカダクランの忠犬であるキマットは閃光を司っている。カダクランの命令により、キマットは空から地上の家でも樹木でも人間にでも噛みつく。これが落雷である。

出典:
神魔精妖名辞典
神様コレクション
アリアドネの意図(「カダクラン」のページ)
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと:
キマットのデザインは、口から稲光を吐き出している犬の姿の怪物に描きました。イラストでは、日本の「雷獣」のイメージも入っています。

2021年11月27日土曜日

「ピー・プライ」


ピー・プライ<ピー・プラーイ>

タイの伝承に登場する、神々、精霊、妖怪、幽霊たちの総称である「ピー」の内の一種。ピー・プライは、産褥死した女性がなる悪霊である。このピー・プライは大変気性が荒く、誰彼構わず危害を加える悪霊であるという。ピー・プライは、生きている人間であれば、無差別に襲いかかり、取り殺す悪霊である為、大変恐れられている。

出典:
幻想世界神話辞典
神様コレクション
Wikipedia(「ピー信仰」のページ)

作者ひとこと:
ピー・プライのデザインは、女性の怪物の姿に描きました。

2021年11月26日金曜日

「ジュリック」


ジュリック<ジュリク>

インドネシアのジャワ島西部に居住する民族・スンダ族に伝わる伝説に登場する、空を飛ぶ怪物。ジュリックは凶暴な怪物で、蛇やドラゴンに似た姿をしている。このジュリックは夜になると空を飛ぶが、その際、炎の様になって夜空を飛ぶという。

出典:
神魔精妖名辞典
幻想動物の事典
世界の怪物・神獣事典(原書房)

作者ひとこと:
ジュリックのデザインは、伝承でのジュリックの姿からイメージして、蛇と竜が混ざった様な姿の怪物に描きました。

2021年11月25日木曜日

「バリウ」


バリウ

インドネシアのニアス島の神話に登場する神の一柱。バリウは、至高神「ロワラニ」の息子である。

出典:
神様コレクション

作者ひとこと:
バリウのデザインは、彼の父であるロワラニが天上に住んでいるらしいので、息子のバリウも天上から連想して空を飛ぶ半人半鳥の姿の神に描きました。

2021年11月24日水曜日

「シレウェ・ナザラタ」


シレウェ・ナザラタ

インドネシアのニアス島の神話に登場する、全ての生命を象徴する女神。シレウェ・ナザラタは至高神「ロワラニ」の妻である。この女神は月を住処としている。シレウェ・ナザラタは「恐れられるもの」という別名を持つにも関わらず、人々を助ける女神である。別伝では彼女は、夫のロワラニの傍らに座しているとも言われている。しかし一方ではシレウェ・ナザラタは地震に関係する女神であるともされる。ある時、シレウェ・ナザラタが世界の輪を蛇に変えたため、地震が起きるようになったと言われている。また、かつてニアス島ではシレウェ・ナザラタを中心に宗教集団が作られ、女神シレウェ・ナザラタのために儀礼などが行われていた。

出典:
神様コレクション
Wikipedia(「ニアス島」のページ)
神魔精妖名辞典
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと:
シレウェ・ナザラタのデザインは、月の上にいる人頭蛇身の女神の姿に描きました。神話では世界の輪を蛇に変えた女神ですが、彼女自身も天界にいる龍の様な蛇の様な姿の女神、というイメージで描いてみました。

2021年11月23日火曜日

「マウィオング」


マウィオング

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の、マレーシア領サラワク州に居住する民族・ミラナウ族の神話に登場する双頭の犬。マウィオングは、女神「アダド」が連れている犬である。マウィオングと、その主アダドは死の国の入り口におり、死の国の入り口を守っている。死んだ人間達の死霊は此処へ向かい、アダドはやって来た死霊達を迎え天界への至福の門をくぐらせる。しかし、天界への門をくぐり天界へと至る資格のない死霊はマウィオングが食べてしまう。

出典:
幻想世界神話辞典
幻想動物の事典
ロードオブヴァーミリオン【LORD of VERMILION】@wiki

作者ひとこと:
マウィオングのデザインは、伝承通り、二つの頭を持った犬の姿に描きました。

2021年11月22日月曜日

「タンドハン」


タンドハン

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の北部、マレーシア領サバ州に居住する民族・ドゥスン族の神話に登場する魔物。タンドハンは死体を攫う悪霊の一種で、怪鳥の姿をしている。タンドハンは雲から下りて来て死体を捕らえ、そのまま海の真ん中まで咥えて行き、その咥えていた死体を海に投げ入れ、魚達の餌食にさせる。ドゥスン族には他にも「長髪の飛ぶ首」や「人食い人形」という悪霊達も伝わっている。これらの悪霊達から死体を守るため、ドゥスン族では二振りの山刀を遺体の上にのせる風習がある。タンドハンは、タンダハウとも呼ばれており、タンダハウは死体を攫う魔物の内の一種で、タンダハウは雲から降りてきて死体を攫い、その死体を細切れにして海の上に落とす。すると、細切れにされた死体は魚に変化する。タンダハウは、この死体から変化した魚を食べる。

出典:
幻想世界神話辞典
幻想動物の事典

作者ひとこと:
タンドハンのデザインは、このタンドハンが怪鳥の姿をしているというので、怪鳥から連想して、プテラノドンの様な翼竜の姿をイメージして描きました。

2021年11月21日日曜日

「ユームン」


ユームン

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の北部、マレーシア領サバ州に居住する民族・ドゥスン族の神話に登場する創造神。神話によると、ユームンは人間を創った後、女神「キノロヒンガン」を生きたまま埋葬した。すると、キノロヒンガンを埋葬した所から里芋、薩摩芋、ココナツなどが生え、どこからか家畜もやって来た。それを見届けるとユームンは天上へと帰って行った。キノロヒンガンも地中から出て来て、ユームンの後を追って天上へと帰って行った。

出典:
幻想世界神話辞典

作者ひとこと:
ユームンのデザインは、三つの頭を持ち、体から雲を湧かせた姿の神に描きました。

2021年11月20日土曜日

「キノロヒンガン」


キノロヒンガン

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の北部、マレーシア領サバ州に居住する民族・ドゥスン族の神話に登場する女神。神話によると、創造神「ユームン」が人間を創った後、ユームンはキノロヒンガンを生きたまま埋葬した。キノロヒンガンを埋葬した所からは里芋、薩摩芋、ココナツなどが生え、どこからか家畜もやって来た。それを見届けるとユームンは天上へと帰って行った。キノロヒンガンも地中から出て来て、ユームンの後を追って天上へと帰って行った。

出典:
幻想世界神話辞典

作者ひとこと:
キノロヒンガンのデザインは、日本の土偶の様な姿の女神に描きました。

2021年11月19日金曜日

「サナーネ」


サナーネ

インドネシアのブル島に伝わる山彦の精霊。サナーネは以前は姿が見えていたが、ある日、犬に追いかけられてからは姿を消すようになった。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
サナーネのデザインは、大きな耳と大きな目を持った姿の精霊に描きました。

2021年11月18日木曜日

「バタク・タンギリン」


バタク・タンギリン

インドネシアのスマトラ島で目撃された未確認動物、または幻獣。バタク・タンギリンはスマトラサイに似た有蹄類の動物である。このバタク・タンギリンの大きさは3m程で、鼻から角が一本伸びている。この動物はスマトラサイよりも大きい。バタク・タンギリンは1920年代に射殺されて標本もあったというが、今では不明である。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
バタク・タンギリンのデザインは、サイに似た姿の幻獣に描きました。

2021年11月17日水曜日

「ハントゥ・パラ」


ハントゥ・パラ

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に伝わる「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種。ハントゥ・パラは頭のお化けである。ハントゥ・パラは首狩りされた人間の頭が化けたもので、村の鶏を食うなどの害を成す。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ハントゥ・パラのデザインは生首の姿の妖怪に描きました。

2021年11月16日火曜日

「マリガンガ」


マリガンガ

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の中央部、カヤン川上流のアポ・カヤン高原に起源を持つ民族であるカヤン族の伝承に登場する冥界の番人。カヤン族の伝承によれば、人間の魂は死後「ロングマラン」という大河の岸にたどり着く。大河ロングマランには一本の丸木で出来た橋が架かっており、死んだ者達の魂はこの橋を渡らなければならない。しかし、この丸木橋を怪力の大男のマリガンガという番人が常にこの丸木橋を揺さぶっている。生前に戦で敵の生首をとった勇者か、首狩りに参加した証拠の手に刺青がある者は難なく、この丸木橋を渡る事が出来るが、そうでない者達は丸木橋から振り落とされて、ロングマランの水中にいる怪魚の餌食となってしまう。

出典:
幻想動物の事典
幻想世界神話辞典(「ロングマラン」のページ)

作者ひとこと:
マリガンガのデザインは、全身の血管や皮膚の下にある筋肉が浮き出ている鬼の様な姿に描きました。

2021年11月15日月曜日

「ハントゥ・ポットンパラ」


ハントゥ・ポットンパラ(ハントゥ・ポットンバラ)

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に伝わる「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種。ハントゥ・ポットンパラという名前は「首切りお化け」という意味である。ハントゥ・ポットンパラはサラピ山、スントポン山といった高い山に棲んでいるが、スコールになると村に下りてきて人間に取り憑く。ハントゥ・ポットンパラに取り憑かれると頭に激しい痛みを感じる。ハントゥ・ポットンパラに取り憑かれた人間を普通の人間が見ても、その見た目は変わらないが、祈祷師など霊的な存在が見える者が、取り憑かれた人間を見ると、その人間は頭が消えた状態に見えるという。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
神魔精妖名辞典

作者ひとこと:
ハントゥ・ポットンパラのデザインは、8本足の怪物の姿に描きました。イラストのハントゥ・ポットンパラは、普通の人間の目には見えないというイメージです。

2021年11月14日日曜日

「ハントゥ・カッカ」


ハントゥ・カッカ

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に伝わる「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種。ハントゥ・カッカは鳥のお化けである。このハントゥ・カッカは「カッ、カッ、カッ」という鳴き声で飛び回る。この時、飛び回るハントゥ・カッカの下にいた人間は、ハントゥ・カッカによって意識を奪われてしまうという。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ハントゥ・カッカのデザインは、伝承通り、鳥の姿に描きました。「カッ、カッ、カッ」と鳴くらしいので、烏の様にしてみました。

2021年11月13日土曜日

「ディーラ」


ディーラ

フィリピンに伝わる悪霊。ディーラという名前は、タガログ語で「舌」という意味である。悪霊ディーラは、高床式の住居の竹の床からスッと家中に侵入し、舌を使って人間を舐め殺す悪霊であるという。ディーラは、獲物が息絶えるまで、獲物の体中を舐めまくるのだという。

出典:
犬のクンクンby河村賢一

作者ひとこと:
ディーラのデザインは、一つ目で長い舌を持った悪霊の姿に描きました。

2021年11月12日金曜日

「マトルクラン」


マトルクラン

フィリピンに伝わる妖怪。マトルクランは人間の胎児を喰らう妖怪である。また、マトルクランは処女を襲い、孕ませた後、孕ませた胎児が母体の中で程よく育った頃に再び現れ、その胎児を喰らう事もあるという。またマトルクランは胎児だけでなく、時には母親も襲って食べてしまう事もあるという。マトルクランから母親と胎児を守るには、出産している母親の腹の上でバタフライナイフを振り回し続けると良いという。

出典:
犬のクンクンby河村賢一

作者ひとこと:
マトルクランのデザインは、四つの目を持った鬼の様な悪魔の様な姿に描きました。

2021年11月11日木曜日

「アントゥ・ブユ」


アントゥ・ブユ

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に居住する先住民族であるダヤク族、イバン族に伝わる精霊の一種。アントゥ・ブユは人間をいじめる精霊、または神である。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
アントゥ・ブユのデザインは、一本足の怪物の様な姿に描きました。

2021年11月10日水曜日

「アントゥ・ゲラシ」


アントゥ・ゲラシ

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に居住する先住民族であるダヤク族、イバン族に伝わる精霊の一種。アントゥ・ゲラシは善にも悪にもなる精霊である。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
アントゥ・ゲラシのデザインは、小動物の様な小悪魔の様な姿をした精霊に描きました。

2021年11月9日火曜日

「ヤッカ」


ヤッカ

ミャンマーの民話に登場する魔物。ヤッカは日本語訳では鬼、鬼の様な魔物とされる。ある民話ではヤッカの姿を、体中をエメラルド色の鱗で覆われていて、肩と肘からは尖った金の鰭が突き出ている、と描写している。ヤッカは怪力の持ち主で、一踏みで崖を崩すと言われている。またある民話では、旅に出る息子に持たせた四つの人形の内の一つがヤッカの人形で、この四つの人形がそれぞれ役に立つ物語がある。ヤッカはインドの鬼神である「ヤクシャ」のパーリ語「ヤッカ」との関連も考えられているようだ。

出典:
幻想世界神話辞典

作者ひとこと:
ヤッカのデザインは、体中を鱗で覆われていて、肩、肘、足から尖った鰭が突き出ている魔物の姿に描きました。

2021年11月8日月曜日

「アトチャ」


アトチャ

インドネシア領の島、ニアス島に伝わる神 アトチャは悪の神であるという。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
アトチャのデザインは、頭に帽子を被った悪魔や魔物の様な姿の悪神に描きました。

2021年11月7日日曜日

「ピー・ポーンカーン」


ピー・ポーンカーン

タイの伝承に登場する、神々、精霊、妖怪、幽霊たちの総称である「ピー」の内の一種。ピー・ポーンカーンは、黒猿の姿をしている。ピー・ポーンカーンは、森の中の大木に棲んでいる。このピー・ポーンカーンは、人々が寝静まっている時に人家に忍び込んで来て、眠っている、その家の人の血を吸う。

出典:
幻想世界神話辞典
ピクシブ百科事典(「タイの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ピー・ポーンカーンのデザインは、小柄な猿の姿の魔物に描きました。

2021年11月6日土曜日

「ピー・ディー」


ピー・ディー

ラオスの伝承に登場する「ピー(神々、精霊、妖怪、幽霊たちの総称)」の一種。ピー・ディーは善霊のピーである。ピー・ディーに餅や花などを供え、畏敬の念を持って供養すると、ピー・ディーは、その様に供養してくれた者の願い事を叶えてくれるのだという。

出典:
幻想世界神話辞典

作者ひとこと:
ピー・ディーのデザインは、手に花を持った精霊の姿に描きました。イラストのピー・ディーには「アラジンと魔法のランプ」などに登場する、願い事を叶えてくれる「ジン」のイメージも入っています。

2021年11月5日金曜日

「バランバラン」


バランバラン

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島の北部、マレーシア領サバ州に居住する民族・ドゥスン族の神話や民話に登場する魔物、または悪鬼。バランバランは墓場から死体を盗みだし、川の上の舟に運ぶ 死体を舟の中に置いて、その舟を揺らすと、舟の中に置いた死体は魚に変化する。バランバランは、この死体から変化した魚が好物で食べる。

出典:
幻想世界神話辞典
神様コレクション

作者ひとこと:
バランバランのデザインは、長い髪を生やした直立二足歩行をする豚の様な姿の悪鬼に描きました。

2021年11月4日木曜日

「ラジャ・オントグ」


ラジャ・オントグ

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に居住する先住民族であるダヤク族に伝わる精霊の一種。このラジャ・オントグの機能は、人が人生の新たな段階に入った時に、その人に神の救済としてラジャ・オントグが贈り物をする事にある。このラジャ・オントグの贈り物は、人が人生の新たな段階に入った時に行われる行事の際に立てられる「生命の樹」からくるものとされる。ラジャ・オントグの正式な名前を「ラジャ・マンドゥルト・ブラウ、カナロハン・バトアグ・ヒンタン、ラジャ・バラワグ・ブラウ、カナロハン・バパゲル・ヒンタン(金を作る主、宝石を作る君主、金の戸口の主、宝石の垣根の君主)」という。つまりラジャ・オントグは、金や宝石を作るが、(戸口や垣根によって)それに容易には触れさせない神、または精霊である。このラジャ・オントグは、天上界の川「バニセホ・ブラウ、バキラト・ヒンタン(金の雷、宝石の稲妻)」というところに住んでいる。

出典:
神様コレクション
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと:
ラジャ・オントグのデザインは、ヤスデと人間が合体した様な姿の神、または精霊に描きました。

2021年11月3日水曜日

「クァ・カオ・カト」


クァ・カオ・カト

ラオスの神話に登場する蔦の怪物。クァ・カオ・カトは、天帝の命令で天下ったラオスの建国神「クン・ボロム」が創世をするのを邪魔した怪物である。老父「プー・タオ・ヨー」と、その妻の老母「モー・ガム」は、怪物クァ・カオ・カトを退治したという。

出典:
神様コレクション

作者ひとこと:
クァ・カオ・カトのデザインは、体が無数の蔦で出来ている怪物の姿に描きました。

2021年11月2日火曜日

「ニエ」


ニエ

タイ、ラオス、ベトナム、ミャンマー、中国の雲南省に居住している少数民族のラフ族(タイでは「ムッソー」と呼ばれる)に伝わる精霊。ニエはあらゆる無生物の中に潜んでいる精霊であるという。時には、このニエが人間の中に入り込んでしまう時があり、ニエに入り込まれてしまった人間は狼の様に遠吠えするようになるという。この狼憑きの様な状態を「タウ」と呼ぶ。ラフ族の人々は、この様々な物の中に潜む精霊ニエを信じ、ラフ族の村では首長と共に、「ポー・クー」という宗教的指導者の権威が高い。

出典:
幻想世界神話辞典

作者ひとこと:
コトバンクニエのデザインは、ペラペラの人型の姿をした精霊に描きました。

2021年11月1日月曜日

「ラジャ・シアル」


ラジャ・シアル

インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に居住する先住民族であるダヤク族に伝わる精霊の一種。ラジャ・シアルは精霊であり、天上界に棲む水蛇でもある。ラジャ・シアルは人間を迫害する精霊で、何の理由もなく人間達を不幸にする。いったんラジャ・シアルによって不幸にさせられると、もはやその人間はいかなる行動も裏目に出て、何をしても失敗続きになってしまう。この様になってしまった人間を救う事が出来るのは、至高神による新たな創造だけであるという。ラジャ・シアルの正式名は「タマグ・タライ・ブラン、タムボン・パントン・ガラントグ(銅の月を打つ水蛇、銅鑼を鳴らす水蛇)」という。ラジャ・シアルは天上界にある山「ハンドゥト・ニャホ、ケレグ・タタバト・クイラト(雷の山、稲妻の丘)」という所に棲んでいる。またラジャ・シアルは適当に地上に災害をもたらす事もあるという。

出典:
幻想動物の事典
神様コレクション
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと:
ラジャ・シアルのデザインは、天上界に棲む大蛇という感じに描きました。