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2022年7月18日月曜日

「ダプネー」


ダプネー<ダフネ>

ギリシア神話に登場する「ニュンペー(下級女神、または精霊)」の一柱。このダプネーは、テッサリア地方の河神「ペーネイオス」の娘、あるいはアルカディア地方の河神「ラードーン」の娘であると言われている。ダプネーという名前はギリシア語で「月桂樹」という意味である。「アポロン」に求愛されたダプネーが自らの身を月桂樹に変える話は、ギリシア神話の物語の中でもポピュラーであり、この物語に由来する芸術作品や風習が数多く存在している。神話によると、ある日アポロンは、弓矢で遊んでいた「エロス(恋心と性愛を司る神)」を揶揄する。その事で激怒したエロスは[相手に恋する金の矢]をアポロンに、逆に[相手を疎む鉛の矢]を近くで川遊びをしていたダプネーにそれぞれ放った。金の矢で射られたアポロンはダプネーに求愛し続ける一方、鉛の矢を射られたダプネーはアポロンを頑なに拒絶した。追うアポロンと逃げるダプネー、遂にアポロンはペーネイオス河の畔までダプネーを追いつめたが、ダプネーはアポロンの求愛から逃れる為に、父である河の神に自らの身を変える事を強く望んだ。ダプネーの望みを聞き届けた父は、ダプネーの体を月桂樹に変えた。あと一歩で手が届くところで月桂樹に変えられてしまったダプネーの姿を見てアポロンはひどく悲しんだ。そしてアポロンは、その愛の永遠の証として月桂樹の枝から月桂冠を作り、永遠に身に着けている(ヒュギーヌスによれば、ダプネーの願いを聞き届けたのはガイアである)。アルカディア地方やエーリス地方の伝承によると、ピーサ王「オイノマオス」の息子「レウキッポス」がダプネーに恋をした。しかしダプネーは男を避けていたので、レウキッポスは女装して、自分をオイノマオスの娘だと偽って近づいた。ダプネーは他の女よりも身分が高く、狩りの腕にも秀でていたので、すぐにレウキッポスの事を気に入った。しかしアポロンは腹を立て、ダプネーや他の女達にラードーン河で泳ぎたいという強い思いを抱かせた。しかしレウキッポスが泳ぎたがらないので、女達はレウキッポスの衣服を剥ぎ取り、レウキッポスが男である事に気付くと、レウキッポスを剣で殺した。なお、セレウコス一世はアンティオケイア近郊のダプネーの地にアポロンの神殿を造営したが、そこにはダプネーが変身したとされる月桂樹があったという。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
ダプネーのデザインは、身体が半分樹木になっている女神、または女性の精霊の姿に描きました。

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