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2022年8月28日日曜日

「ガル・ドゥレン」


ガル・ドゥレン


ロシアやモンゴル、中国に住むブリヤート人(ブリヤート族)に伝わる神話や、モンゴル神話に登場する怪物。このガル・ドゥレンは、悪神「アター・オラーン」が死んだ際、アター・オラーンの胴体が変化して生まれた怪物である。神話によると、ある時、邪悪な[東天の神々]の主神アター・オラーンと、善の神々である[西天の神々]の主神「ハン・テュルマス」が、美しい女神「ナラン」を自分のものにしようと争った(アター・オラーンとハン・テュルマスは、どちらもナランを自分の息子の嫁にしようとして争った、とも言われている)。アター・オラーンとハン・テュルマスは戦い、この戦いは、ハン・テュルマスがアター・オラーンを引き裂いて、放り投げて地上に捨てた事で、ハン・テュルマスの勝利に終わった。しかし、切断され、引き裂かれて地上に捨てられたアター・オラーンの身体から様々な怪物達が生まれた。アター・オラーンの頭からは「アルハン」が生じ、アター・オラーンの足からは邪悪な姉妹「ヨンホボイ」が生じた。アター・オラーンの腕からは、怪物「オルゴリ」と悪鬼「シェレム・ミナータ」が生じた。アター・オラーンの胴体は、怪物「ガル・ドゥレン」に変化した。

出典:
神様コレクション
東洋神名事典(新紀元社)
世界の神話伝説・総解説(自由国民社)

作者ひとこと:
ガル・ドゥレンのデザインは、この怪物がアター・オラーンの胴体から変化した怪物で、腕や足は別の怪物になっている事から想像して、胴体だけというイメージから、手足のない巨大な大蛇を更にイメージして、イラストでは大蛇の様な悪鬼の姿に描きました。

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