ページ

2023年4月22日土曜日

「異形の妖怪」


異形の妖怪(イギョウノヨウカイ)

「箇労痢流行記(ころりりゅうこうき)」に書かれている話に登場するもの。ある大名家に仕える木津(きづ)という名の勇敢な藩士が、屋敷での宿直(とのい)を終えて家に帰ると、屛風の陰から異形の妖怪が襲いかかって来たという。刀を抜いて退治したところ、正体は年を経た狸だったという。安政のコレラ流行時に、江戸で噂になった話なのであろうかと思われるが、未詳 この妖怪そのものはコレラの原因などとは語られず、「奇病の流行せる虚(きょ)に付込(つけこみ)諸人をたぶらかしなやむるもの」とだけつづられている。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
異形の妖怪のデザインは、着物を着た獣の妖怪の姿に描きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿