ページ

2023年7月11日火曜日

「水かけ」


水かけ(ミズカケ)

平尾魯仙「谷の響」に記される怪虫。谷川の沢によくいる虫で、髪の毛のような形で長さ六から九寸ほど、色は薄赤く、あまり動かない。鱈の体内にも同様の虫がいて、沢のものより体は短く赤みが強い。ともに猛毒があり、用心せねばならない。紺屋町の新割町(現・青森県弘前市)の隠居が井戸水を飲んだとき、口に髪が入ったと思い吐き出した。髪はよく見るとゆるやかにぬめり動いており、これが水かけかと恐れをなした。このような虫がいるので、水は濾してから用いるべきだという。

出典:
日本怪異妖怪事典 東北(笠間書院)

作者ひとこと:
水かけのデザインは、細長い虫の姿に描きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿