馬魂(ウマダマ)
夜空に現れて光り、やがて点滅して消えたという、かなり大きなふしぎな光物(ひかりもの)で、50㎝ぐらいに見えたという。一緒にいた八人ぐらいが同時に目撃したのだが、そのうちのひとりだけは、他のひとが見えると語っている横で同じ方角を見ても一切これが見えなかったという。府中競馬場の近くで見られたことと、人魂というには寸法が大きい印象から、馬の魂なんじゃないか、などと語られた。東京都府中市で語られる。「馬魂」という呼び名や解釈は話者の女性(大正5年生まれ、18歳ごろだと語っているので、昭和初期のはなしか)たちの「競馬場だから馬の馬魂なんじゃないか」といった会話のなかで既に構築されているもので、発想としておもしろい。
出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)
作者ひとこと:
イラストの馬魂は、本当に馬の魂だったらというイメージで、馬の蹄紋様が沢山ある怪火の姿に描いてみました。
0 件のコメント:
コメントを投稿