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2019年5月13日月曜日

「トウビョウ」



トウビョウ

日本の中国・四国地方に伝わる妖怪で、憑き物の一種。トンベ神(徳島県)、トンボ神(香川県)、トボ神(香川県)、トウバイ(香川県)ともいい、当廟、土瓶神などと書かれる。トウビョウは蛇の憑き物で、その姿は10~20cm程の長さの蛇で、体色は全体的に淡い黒だが、首の部分に金色の輪がある。鳥取県では「トウビョウギツネ」といって小さな狐だともいう。この狐は75匹の群れをなしており、この狐は姿を消す事も出来る。トウビョウの憑いている家はトウビョウ持ち(トンボ神持ちとも)と言われ、屋敷の中にトウビョウを放している家もあるが、四国では人目のつかないように土製の瓶にトウビョウを入れて台所の床上や床下に置いておき、人間同様の食事や酒を与える。こうしたトウビョウ持ちの家は金が入って裕福になり、またトウビョウが飼い主の意思に従って、相手の人間に憑いたり、災いをもたらしたりする。トウビョウはいつも75匹の群れをなしており、普段は目に見えるが、飼い主が怨みを抱いた相手に憑きに出る時は姿を隠す。トウビョウに憑かれると体の節々が激しく痛む。但しトウビョウ持ちの飼い主がトウビョウを粗末に扱えば、トウビョウは逆に飼い主に襲い掛かる。岡山県ではトウビョウの祟りを鎮める為に「道通様」の名で祀られている。笠岡市の道通神社はこの道通様の神社としての側面があり、信者から奉納された道通様の小さな家があり、蛇の好物である卵などが供えられている。なお、それらの家の中には擬宝珠に巻き付いてそれぞれ阿吽の口の形をした二匹の白蛇の姿をした置物が祀られている。沖田神社の末社道通宮の社史でも道通様は白蛇と言い伝えられている。谷川健一はトウビョウを「藤憑」即ち蔓植物の様に巻き付く蛇で、縄文時代から続く蛇信仰の名残ではないかという説をとる。

出典:
Wikipedia
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
トウビョウのデザインは、首に輪のある怪蛇の姿に描きました。土製の瓶に入っていつも床下にいるというので、暗い所にいて目が退化したイメージです。

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