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2019年10月4日金曜日

「クー」



クー

ハワイ神話に登場する神で、神々の中でも主要な4柱の神々である「四大神」の一柱。クーは戦いの神であり、男性的な側面(または男性の豊穣原理)を神格化した神である。クーは戦いの神だけでは無く、山や海、森の神でもあり、雨を司る神でもあり、農耕や漁労をしている人々を守護する神でもあった。またクーは1年の内、農耕神ロノが支配する「マカヒキ(ハワイ先住民の新年)」の期間を除いては、1年を通常クーが支配している。ハワイ神話についての本「Hawaiian Mythology」を書いたマーサ・ベックウィズは、この本の中で、男神であるクーがよく女神のヒナと対比して語られる事を述べている。クーは夫、ヒナは妻であるとされ、この二柱は天地を創造し、地上に豊かさを齎(モタラ)し、ハワイ人を生んだハワイ人達の先祖の神である。クーの名前はハワイ語で「真っ直ぐ上へ立つ」、ヒナの名前はハワイ語で「下へ横たわる」という意味である。昇る太陽はクーであり、沈む太陽はヒナであるとされ、一日の内、午前はクーが午後はヒナが支配しているとされる。またクーに祈りを捧げる時は東へ、ヒナに祈りを捧げる時は西へする。クーとヒナは両者で天と地を治めているとされる。長引く日照りなどの重大な事態となると、人々はヘイアウ(聖所)という神々を祀る聖域を新しく建ててクーを祀り、クーへの捧げ物として豚、ココナツレッドフィッシュ、白い布、そして人身御供を捧げた。また戦争時には特に人間の生贄がクーに捧げられた。ハワイ諸島を初めて統一し、ハワイ王国を建国し、ハワイ王国の初代国王となったカメハメハ1世は、戦いの神としてのクーの化身「クーカイリモク(島をかすめ取るクー)」を奉じており、人身御供を要求するクーカイリモクの為に従兄弟を生贄に捧げ、その後ハワイ島統一を成した。カメハメハ1年が奉じた事により、クーの地位が高められ絶大的に信仰された。

出典:
Wikipedia
ハワイの神話と伝説
神の文化史事典(白水社)
面白いほどよくわかる世界の神々(日本文芸社)

作者ひとこと:
クーのデザインは、鬼神の様な狂戦士の姿に描きました。

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