ページ

2019年11月20日水曜日

「ムルアヅル・ンヘヤンガル」



ムルアヅル・ンヘヤンガル

パラオの伝承、神話に登場する人食いの悪神。ムルアヅル・ンヘヤンガルは一度に5人の人間を飲み込める。この神は「ンヘヤンガル」という所に住んでいて、その周辺に住んでいる人々が火を焚いている所に現れて、人々を食べた。その為、この辺りの人々はムルアヅル・ンヘヤンガルから逃れる為「ガサカウ」という所に逃げたが、「ディルモメウ」という老婆だけが取り残されたディルモメウは流木の洞に隠れながら暮らし、やがて二人の男児を産んだ。やがて二人の息子が大きくなると、ディルモメウは二人の息子に、ここにはかつて人々が住んでいたが、ムルアヅル・ンヘヤンガルという人食いの神が現れた為に人々がここから逃げ去った話、ムルアヅル・ンヘヤンガルは火を焚いていると現れる為に、それで今も火を焚かないという話を二人の息子にした。その話を聞いた二人の息子は、人々を困らせるムルアヅル・ンヘヤンガルを倒す事にした。二人はまず、薪を集めて薪に火を付け、その火で大きな石を焼いた。大きな石は一つずつ、三箇所の焚き火でそれぞれ焼いていた。やがて火を焚いているのを見つけたムルアヅル・ンヘヤンガルが現れると二人は三箇所で焼いていた焼き石を全てこの悪神の口の中に投げ込み、この悪神を倒した。ムルアヅル・ンヘヤンガルは口の中に焼け石を入れられた時に苦しみ、珊瑚礁の周りを回って死んだので珊瑚の塊が輪の形に盛り上がったとされている。
出典:
幻想世界神話辞典

作者ひとこと:
ムルアヅル・ンヘヤンガルのデザインは、4つの目と珊瑚の角を持った鬼の様な姿に描きました。

0 件のコメント:

コメントを投稿