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2019年12月23日月曜日

「ロノ」



ロノ

ハワイ神話に登場する神で、神々の中でも主要な四柱の神々である四大神の一柱。ロノは豊穣神であり、平和、農耕を司る神である。またロノは農業に関連する天候や天気を司り、雲や雷鳴、嵐や虹を天に現し、地上に実りをもたらす雨季を到来させる神である。またロノは、創造神の「カネ」、戦神の「クー」と並んで、最初に存在した三神の一柱であるとされる。また神話では、ある時ロノは地上の女を娶(メト)る為、兄弟達を地上に派遣して、妻となる女性を捜させた。すると、滝の畔で鳥と暮らしている「カイキラニ」という美しい娘を発見したので、ロノは虹を伝って地上に降り立ち、彼女に求婚した。二人は結ばれ、結婚し所帯を持った。二人は幸せだったが、ある時、一人の首長がカイキラニに横恋慕し、彼女に求愛の歌を歌ったところ、それを耳にしたロノは嫉妬に怒り狂い、カイキラニに不義を疑ったロノは妻を殴り殺した。我に返ったロノは後悔し、更に後にカイキラニの無実を知り、余りの後悔からロノは狂人の様になって島を徘徊し、出会う人全てにレスリングを挑む様になった。その後ロノは亡き妻の名誉の為に新年の祭り「マカヒキ」を始めた。その後ロノは人々に豊穣と沢山の食料を持って帰ってくると約束し、新型のカヌーを作って乗り込むと、海の向こうにあるカヒキ(ハワイの人々の伝説の故郷)に向けて船出して旅立った。ロノがカヒキからハワイに戻って来る時には、ロノが木々に覆われ、ココ椰子の木に溢れ、鶏や豚が溢れる様に無数にいる豊かな島に乗ってハワイに再来すると人々は信仰した。ロノはハワイの新年である、収穫祭「マカヒキ」の主神である。マカヒキはプレアデス星団(昴)が日没後すぐ東の空に出る様になって(現在の11月末)最初の新月から始まり、その後4ヶ月はマカヒキである。この4ヶ月のマカヒキの時期は延々と祭りであり、ハワイの人々は、この4ヶ月の間、農耕や漁業などを休んで休息して(生活に必要最低限の仕事以外は全て中止)人々は遊びやゲームにいそしみ、戦争もマカヒキの間は一切行わない。マカヒキの間、ロノを祀るヘイアウ(聖所)では、長い木を組み合わせてTの字を作り、この木の上にロノの姿を模(カタド)った木像を祀り、Tの字の横の木には白い大きな布を垂らして、その大きな布の上から鳥の羽根の飾りや、シダなどを垂らした。この大きな白い布や飾りなどを垂らしたT字状の木は「ロノマクア」と呼ばれ、ロノを象徴するものであった。またマカヒキの期間中は、戦神クーなど他の神々のヘイアウでも、高く立てた棒に白い布を掲げて、この時期はロノが治めるマカヒキの期間である事を示した。

出典:
Wikipedia
ハワイの神話と伝説
神の文化史事典(白水社)

作者ひとこと:
ロノのデザインは、ロノを象徴するT字状の木・ロノマクアを依り代の様にして姿を現したロノをイメージして描きました。

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