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2020年3月2日月曜日

「ヤッテイ様」



ヤッテイ様<ヤッテイ狐、オヤテイ狐、オヤテイ様、ヤッテ>

岡山県北部、鳥取県、島根県などに伝わる神「オイツキ様」の使いである。オイツキ様は稲荷神と関係のある農村の神で、このヤッテイ様も、稲荷神社の神使である狐に似た動物の姿をしている。人に憑く狐が多い岡山県でも、ヤッテイ様だけは人に憑かないといわれている。真庭郡落合町(現在の真庭市上河内)の熊野神社に奉納されている銅板絵馬には、狼と狐と兎を足したような、二匹のヤッテイ様の浮き彫りが描かれている。オイツキ様を祀る家に凶事が起こりそうになると、ヤッテイ様は「キャーンキャーン」という普通とは違う尾を引いた鳴き声で知らせ、それでも気づかないでいる場合は雨戸を叩いて知らせるという。頭人(とうにん※ヤッテイ様を祀る祠の主人)がそれに気づくと、すぐに一升枡に米を入れ、家の角に置いて礼を述べるという。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳(「とりあえず、オイツキ様とヤッテイ様」のページ)
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
ヤッテイ様のデザインは、伝承通り、狼と狐と兎が融合した様な幻獣の様な姿に描きました。

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