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2020年3月1日日曜日

「小一郎様」



小一郎様(コイチロウサマ)

日本で信仰されている神で、福岡県、大分県、熊本県に伝わっている。特に大分県の国東半島を中心として、小一郎様信仰は分布している。小一郎様を祀っている大部分は社殿を持たない石祀で、他にも大木の根元や藪の中に、御神体が露出して祀られていたり、御神体も無く森のみで祀っている所もある。この小一郎様という神は、災難厄除け、お産、屋敷の神であるとされる。また小一郎様は大変気性が荒く、祟る神であると言われ、小一郎様を祀っている祠を移動させたり、小一郎様が祀られている森の木や、この森の周りの木を伐ったりすると小一郎様が怒り、祠を移動させたり木を伐ったりした人を祟るのだという。その為、小一郎様を祀る森は聖地とされ、誰一人その森に触れようとせず、森は藪の様になっている事が多い。この小一郎様という神がどの様な神かというのにも様々な見解があり、小一郎様は屋敷を守護する神で、その家屋敷に住む人々の祖先を神として祀ったものだとか、福岡県行橋市津積馬ヶ岳にあった馬ヶ岳城の城主「新田小一郎義氏」、若しくは新田氏関係者を神として祀ったもの、久留米市にあった城島城の城主「城島小一郎」を神として祀ったものだとか様々である。「新田小一郎義氏」や「城島小一郎」、新田氏関係者を祀った神が小一郎様であるとした説では、小一郎様は御霊神的な性格が強い神であるとされている。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳
佐田地区まちづくり協議会

作者ひとこと:
小一郎様のデザインは、怪火と伴って現れる能面の様な姿に描きました。祖先神であったり、御霊神であったり、祟る神であるともされているので、怖い神のイメージです。

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