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2020年3月6日金曜日

「産神」



産神(ウブガミ)

日本で信仰されている神。産神は妊婦と生児を守ってくれる神であり、この神は、出産の前後を通じて、妊婦や胎児・生児を守り、また出産に立ち会い見守ってくれる神であるとされている。日本では「産の忌」があり、出産は穢れ多いものとして、神参りを遠慮させられたが、この産神だけは産の忌の不浄を忌まず、出産の場にやって来て、妊婦と胎児・生児を守護してくれる。また産神は妊娠、安産に効がある神としても信仰されている。出産直後、氏神などから迎えた小石を産飯(出産直後に炊く飯)や酒とともに供える。この小石を「産石(ウブイシ)」と言い、産神の宿った神体の石であるとされる。また東北地方では山の神を産神として伝承しているが、これは山の神が女神で、お産をするという考え方が根拠になっていると思われる。山の神を産神としている地方では、妊婦が産気づくと、夫が馬を引いて山に山の神を迎えに行く。すると、山中で馬が身震いしたり鳴いたりする。それは山の神が馬に乗り移ったしるしであるとされ、そのまま馬を引いて家に帰る。すると間もなく出産となるという。逆に、この山の神(産神)が来ないとお産が出来ないとされる。また山から家に迎えられた山の神は、障子や桟や長持の上に腰掛けているとされた。また産神は、山の神以外にも、箒神や便所神、道祖神、子安神などの神が産神だとして信仰されている。箒神を産神としている所では、箒神が来ないと子供が産まれないといい、女性は箒を跨いではいけないとされた。また出産の際に妊婦の近くに箒を立てたりする。便所神を産神としている所は関東に多く、女性は平素便所をよく掃除すると、綺麗な子供が産まれると言われている。また生児の初宮参りには便所に連れて行き、便所神に米、鰹節を供える風習もある。産神は出産と同時に来て、妊婦と子供を守護するともされ、出産から三日目か、七夜(出産後七日目の祝い)には、その場を立って行くとされた。

出典:
コトバンク

作者ひとこと:
産神のデザインは、臨月の妊婦の様なお腹の女性の精霊か霊の様な神の姿に描きました。

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