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2020年9月1日火曜日

「睚眦」



睚眦(ガイサイ)

中国に伝わる伝説上の生物で、龍が生んだ九匹の子である「龍生九子(リュウセイキュウシ)」の内の一体。龍生九子は、それぞれ姿形も性格も異なっている。龍生九子は各々の性格に合わせた場所で各々の活躍を見せるが、親である龍になる事は出来なかったという。これを「龍生九子不成龍」と言う。また、兄弟でも性格が違う事を指して、この言葉を用いる事もある。龍生九子という言葉は古くからあったが、その龍が生んだ子が、どのようなものだったのかはずっと語られなかった。明の時代になると、その子が一体一体、様々な書物に記載されるようになったが、記載されている書物によって名前・順序が異なる。睚眦は、山犬の首を持った龍の姿をしており、その性格は勇猛果敢で、気性が激しく荒く、争いや殺戮を好むとされる。その一方で、睚眦は龍生九子の中でただ一匹、妻子を持っている為、家族を大切にし、情に厚いという一面を持っており、頼られたら必ずそれに応えてくれるとされ、自分が守ると決めた者達に害を与える存在だけでなく、ありとあらゆる悪意・悪念・災厄を食い尽くし、睚眦に一度目を付けられたが最後、どんなに強大な存在であっても徹底的に追い込まれ、必ず討ち滅ぼされてしまうという。睚眦の「睚」の字の由来は「目のきわ」、「眦」は「目の僅かに開きはじめた部分」で、どちらも、まなじりや目尻という意味である。また、どちらの字にも「にらむ」という意味があり、転じて「睚眦」には「目を怒らして見る。にらむ」という意味がある。龍生九子の睚眦の眼力にも凄まじい力が宿っているとされ、その眼力で敵を怯ませ殺害するだけでなく、ありとあらゆる願望を叶えてくれるともされており、その力にあやかろうと、古くから睚眦の姿は王宮の飾りなどに用いられた。また睚眦の、争いや殺生を好むという気性から、睚眦の姿を刀の環や剣の鯉口、罪人を処刑する為の道具や、武器としての鎌や矛に、その姿が彫られた。また、三国志時代には軍旗の図案に睚眦が多く用いられた。また儀仗にも睚眦の姿が用いられる事で威厳を与える力があるとされた。

出典:
Wikipedia
プロメテウス
ピクシブ百科事典
よくわかる「世界のドラゴン」事典(廣済堂出版)

作者ひとこと:
睚眦のデザインは、山犬または、犬の頭をした竜の姿に描きました。背中から翼を生やしており、西洋のドラゴンの姿もイメージしました。

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