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2020年10月17日土曜日

「怪哉」


怪哉(カイサイ)

中国に伝わる怪虫、または妖怪の一種。中国の南北朝時代、南朝斉から梁にかけての官僚である「殷芸(インゲイ、またはインウン)」が書いた「小説」によると、前漢の武帝が東方朔(トウホウサク)を伴って旅行に出かけた際、行く道の途中に、頭、目、牙、耳、鼻、歯が人間の様に揃って生えている姿の奇妙な虫が沢山いた。それを見た武帝が「怪哉(あやしかな)」と言ったので、この虫達にその名が付けられた。東方朔は武帝の問いに答えて、「これは秦の時代、始皇帝が厳しい法律で人々を縛ったので、罪を受けた者達の魂が虫に変化したものと考えられます」と言った。それに重ねて武帝が、「では、どうすればよいのか」と東方朔に尋ねると、東方朔は「古来から、酒を飲めば憂いを忘れると言います」と言って、虫達を酒の入った瓶に入れた。すると、虫達はみな、満足した様子で散り散りにその場を去って行った。後に、古地図を元に調べてみると、虫達の現れた場所は、秦の時代に牢獄があった場所であった、とある。

出典:
怖い話します(「否哉と裏表」のページ)

作者ひとこと:
怪哉のデザインは、怪哉が人間に良く似た頭を持った怪虫であるそうなので、人面から、ジンメンカメムシをモデルにした姿に描きました。

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