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2021年5月6日木曜日

「骨傘」


骨傘(ホネカラカサ)

日本に伝わる妖怪で、江戸時代中期の画家、浮世絵師の「鳥山石燕(とりやま せきえん)」の妖怪画集「画図百器徒然袋(がずひゃっきつれづれぶくろ)」に描かれている。画図百器徒然袋には、和紙が剥がれて骨ばかりとなった古い唐傘の妖怪が鳥の様な形をして、火を纏って宙を舞う姿で描かれており、解説には「北海に鴟吻と言へる魚あり。かしらは龍のごとく、からだは魚に似て、雲をおこし雨をふらすと。このからかさも雨のゑんによりてかかる形をあらはせしにやと、夢のうちにおもひぬ」と記されている。鴟吻(しふん。鴟尾(しび))は、日本における鯱(しゃちほこ)の原型であり、雨を呼ぶ火災除けの飾りとして屋上に設置されるものである点から、鳥山石燕はこの鴟吻から雨と結び、雨から傘を連想して、この「骨傘」を描いたのではないかと考えられている。また、この骨傘は、古い器物に霊が宿って誕生する妖怪「付喪神(つくもがみ)」の一種とされており、骨傘は唐傘の付喪神であるとされる。漫画家の水木しげる(みずき しげる)の著作では、骨傘は、風も無いのに傘を勢いよく開いて骨だけにしてしまう悪戯をする妖怪とされており、また、この骨傘は、古びた唐傘が温度と湿り気によって妖怪となったもので、踊り出すとも解説されている。

出典:
Wikipedia
ピクシブ百科事典
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
骨傘のデザインは、「画図百器徒然袋」の絵を参考に描きました。

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