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2021年5月26日水曜日

「秋山自在霊神」


秋山自在霊神(アキヤマジザイレイシン)

日本で信仰されている神。秋山自在霊神は、江戸時代に編纂された相模国(現在の神奈川県の大部分)の地誌「新編相模国風土記稿」において、その存在が触れられている痔の神。秋山自在霊神は神奈川県小田原市の妙泉寺にある「痔神社」と呼ばれる小祠に祀られている神で、本来はその一帯の土地を司る神であったと思われる。現在では訪れる人も少ないというが、かつては痔疾快癒の祈祷に訪れる信奉者も多く、薬で治せない痔疾患者の守護神として盛んに信仰されていた。先述したように、秋山自在霊神は元は土地の神であったのが痔瘻の守護神として信仰されるようになったのは、単に「地(ち)」と「痔(ぢ)」の音が通じ合っているためだと思われる。ある意味、いい加減な連想によって、秋山自在霊神は本来担当していない分野の守護を受け持つようになったわけである。「秋山自雲霊神(アキヤマジウンレイシン)」ともいう。また、秋山自雲霊神は江戸浅草玉姫町にある日蓮宗本性寺の境内神として祀られているものもある。こちらも痔の病に霊験のある神として広く喧伝された。新川の酒問屋岡田孫右衛門の手代善兵衛が7年にわたって痔疾に苦しみ、1744年9月21日に没し、秀山智想居士という戒名を与えられた。善兵衛は生前、痔疾の苦しみの中で「もし自分が死んだら、痔疾に悩む者を救おう」と誓っていたという。善兵衛の生前のこの誓願によって、彼は死後に秋山自雲霊神として祀られて人々に利益を与える神となった。この後、この秋山自雲霊神は日蓮宗の寺に祀られて、腰から下の病に霊験ありとして、多くの信者を集めているという。

出典:
コトバンク(「秋山自雲」のページ)
東洋神名事典(新紀元社)

作者ひとこと:
秋山自在霊神のデザインは、冠を被り衣を身に着けた、鬼神の様な姿の神に描きました。

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