アンキ・ケレ
主にシベリア北東端のチュクチ半島(チュコト半島)に住んでいる民族であるチュクチ族(チュクチ人)に伝わる神の内の一柱。このアンキ・ケレは、海の神である。アンキ・ケレは別名を「ケレトクン」とも「ペルテン」ともいう。アンキ・ケレは、セイウチの腸でできたマント(テニスラケットのガットの様に固くて丈夫な繊維でできたマントだと考えられる)を羽織っている。アンキ・ケレは海の生き物の王であり、全ての海の生き物はアンキ・ケレのものである。それゆえ、シベリア臨海地域の住人にとって、アンキ・ケレは食料の神でもある。だから、アンキ・ケレは人々の生死を司る神でもあった。このアンキ・ケレは気性が激しい神である。海で溺れた船乗りは、この神に食べられてしまうのだというが、これも神への生贄の一部であると考えられている。アンキ・ケレの妻は「シネイネン」という。
出典
東洋神名事典(新紀元社)
作者ひとこと
アンキ・ケレのデザインは、巨大な半魚人の様な姿をした神に描きました。アンキ・ケレは、海の生物の王であるというので、イラストではアンキ・ケレの周囲に集うクジラやイッカクやシャチも描いてみました。
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