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2023年5月20日土曜日

「南瓜お化け」


南瓜お化け(カボチャオバケ)

南瓜の実に目や鼻が生じて人をびっくりさせるというもの。南瓜に目鼻が出現する演出は、四世鶴屋南北(つるやなんぼく)による「累淵扨其後(かさねがふちさてもそののち)」「慙紅葉汗顔見勢(はじもみじあせのかおみせ)」「東海道四谷怪談(とうかいどうよつやかいだん)」などの芝居で、「累(カサネ)」や「お岩(オイワ)」の霊が、垣根に下がって実った南瓜に引き起こすものが広く知られており、特にお岩の役者絵にしばしば描かれていたほか、その画像要素が江戸では一般的になり、おもちゃ絵や豆絵などに単独で描かれることもあった。歌川芳員(うたがわよしかず)の「砂村の怨霊(スナムラノオンリョウ)」も、これに工夫を加えて描かれたものと考えられる。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
南瓜お化けのデザインは、目と口がある南瓜の妖怪の姿に描きました。

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