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2023年5月29日月曜日

「茸の化物」


茸の化物(キノコノバケモノ)

群馬県新治村(現・みなかみ町)などに伝わる昔話に登場する。茸の化物は、大きな茸が化けたものである。茸の化物は、山にたくさんおり、夜になると麓の村に差すはずの月の光を隠してしまうので、人々は困っていた。怠け者の男が行く当てがなくて山で眠っていると、なんとなく茸達と喋るようになり、仲良くなった。そのうちにお互いに「好きなもの」と「嫌いなもの」を言いあうことになり、男は「眠ること、おかね」、茸達は「木の葉、米のとぎ汁」と答えた。米のとぎ汁をざぶざぶ浴びせると、茸達はみんな溶けてしまった。茸達はやがて仇討ちにやって来たが、大判小判を家に投げ込んで来たので、怠け者の男は大変な大金持ちになった。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
茸の化物のデザインは、木の葉と大判小判を持った、茸の怪物の姿に描きました。

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