金蚕(キンサン)
中国に伝わる妖怪、または怪虫。金蚕は動物を使った呪術の一種である「蠱毒(コドク)」に使用される虫の一種である。この金蚕は、金色或いは、黄金の蚕の様な姿形をしている虫で、錦(にしき。様々な色糸を用いて織り出された絹織物の総称)を食べる虫であり、この錦を食べる事から別名を「食錦虫(ショクキンチュウ)」ともいう。中国の宋代初期においては、この金蚕は自然石の中に潜んでいるとされ、この金蚕を飼うと、この金蚕を飼った者に財をもたらす虫とされていたが、後代になると、この金蚕は、蛇や蜈蚣、蝦蟇と並んで蠱毒に用いる代表的な生物とされる様になった。金蚕は、蠱毒を行った呪者の家に取り憑き、その家に莫大な財産をもたらしてくれるが、その代わりに、その家の者は、金蚕に定期的に人間を殺して金蚕に与える必要があり、もし、家の者から人間が与えられなかった場合は、金蚕は、その家の主を食い殺してしまう。この金蚕を家から取り去るには、金蚕が、その家にもたらしてくれた財産に更に数倍の財宝、或いは、もたらしてくれた財産にある程度の利息分を加えた分の財宝と共に金蚕を箱に入れ、その箱を道端に捨てて置くと、金蚕は、これを拾った者の家に移るのだという。これを「嫁金蚕(カキンサン)」という。
出典:
雑記とネタ帳
作者ひとこと:
金蚕のデザインは、蚕の様な姿の芋虫(巨大なイメージ)の怪物に描きました。頭に「呪」と書かれた札の様なものを付けています。
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