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2021年6月19日土曜日

「石長比売命」


石長比売命(イワナガヒメノミコト)<磐長姫>

日本神話(「日本書紀」「古事記」の記紀神話)に登場する女神。石長比売命は、「大山津見神(オオヤマツミノカミ)」の娘で、「木花之佐久夜毘売命(コノハナノサクヤヒメノミコト)」の姉である。神話によると木花之佐久夜毘売命は、日向に降臨した、「天照大御神(アマテラスオオミカミ)」の孫「邇邇芸命(ニニギノミコト)」と、笠沙の岬で出逢い、邇邇芸命から求婚される。木花之佐久夜毘売命の父である大山津見神はそれを喜んで、木花之佐久夜毘売命と、その姉である石長比売命を共に、邇邇芸命に差し出したが、邇邇芸命は醜い石長比売命を送り返し、美しい妹の木花之佐久夜毘売命とだけ結婚した。大山津見神はこれを怒り「私が娘二人を一緒に差し上げたのは石長比売を妻にすれば天津神の御子(邇邇芸命)の命は岩の様に永遠のものとなり、木花之佐久夜毘売を妻にすれば木の花が咲くように繁栄するだろうと誓約を立てたからである。木花之佐久夜毘売だけと結婚すれば、天津神の御子の命は木の花の様に儚くなるだろう」と告げた。それで、その子孫の天皇の寿命も神々ほどは長くないのである。また「日本書紀」には、妊娠した木花開耶姫(木花之佐久夜毘売命)を磐長姫(石長比売命)が呪ったとも記され、それが人の短命の起源であるとしている。また「古事記」において大山津見神の娘で、「須佐之男命(スサノオノミコト)」の子の「八島士奴美神(ヤシマジヌミノカミ)」と結婚する、「木花知流比売(コノハナチルヒメ)」は石長比売命の別名であるとする説もある。この石長比売命は、岩の永遠性を表す女神とされる。また石長比売命の名義は「岩のように長久に変わることのない女性」と考えられる。また神話から、石長比売命は不老長生の女神として信仰される。石長比売命だけを祀る神社は、雲見浅間神社(静岡県賀茂郡松崎町)、大室山(静岡県伊東市)の浅間神社、伊豆神社(岐阜県岐阜市切通)が挙げられるが、その数は少なく、全国のその他の浅間神社では木花之佐久夜毘売命と共に祀られている。また、本殿に祀る神社として、滋賀県草津市に伊砂砂神社があり、主祭神として石長比賣命(石長比売命)、「寒川比古命(サムカワヒコノミコト)」「寒川比女命(サムカワヒメノミコト)」「伊邪那岐命(イザナギノミコト)」「素戔嗚尊(スサノオノミコト)」の五神を祀っている。雲見浅間神社と大室山浅間神社に石長比売命のみが祀られているのは、富士山の木花之佐久夜毘売命と対峙して祀られているものである。この静岡県伊豆地方では、醜いために邇邇芸命に遠ざけられた石長比売命に同情して、石長比売命の化身である大室山に登って木花之佐久夜毘売命の化身である富士山を褒めると、怪我をするとか不漁になるなどの俗信がある。伊都国の中心とされる福岡県糸島市三雲の細石神社には、妹の木花之佐久夜毘売命と共に祭神として祀られている。貴船神社(京都府京都市左京区)の結社では石長比売命は、縁結びの神として祀られている。筑波山(茨城県つくば市)の月水石神社でも石長比売命が祀られ、石長比売命が歿したとされる磐座が祀られている。宮崎県西都市の銀鏡神社では、石長比売命が鏡に映った自分の醜い容姿を嘆くあまり、遠くに投げたと伝えられる鏡が御神体として祀られている。

出典:
Wikipedia

作者ひとこと:
石長比売命のデザインは、この石長比売命の顔が醜いと言われているので、顔を覆いで隠した女神の姿に描きました。

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