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2021年6月22日火曜日

「シラミユウレン」


シラミユウレン<シラミ>

日本に伝わる海の怪異、または妖怪の一種。シラミユウレンは、愛媛県北宇和郡下波村(現在の宇和島市)に伝わる水難者などの亡霊の呼び名である。夜の海に死者の亡霊が白く光って泳いでくる事があったといい、これがシラミユウレンである。このシラミユウレンを漁師達は「馬鹿」と呼んでいる。しかし、もし「馬鹿」と言っているのがシラミユウレンに聞こえてしまうと、シラミユウレンは怒って、櫓にすがりつくなどして漁師を散々な目に遭わせる。また、このシラミユウレンは水難者の命日やお盆の日にも海に出現し、その様な日に漁師が船で海に出ると、海中からシラミユウレンが沢山現れて、その船に纏わり付いて船速を遅くさせたり喫水線を深く沈ませたりする。このシラミユウレンは宇和島の海によく現れたといい、明治時代まではシラミユウレンの姿はよく見られたという。シラミユウレンは、船で沖に出ると出現する。青白く光る巨大なソウメンの様なものが海面に現れ、船の周りをグルグル高速で廻る。これは突然フワフワと現れ、あっという間に大きくなる。これが出たからといって何か不吉な事があるわけでも、これに廻られた船に何か不幸が訪れる事もなく、ただ廻るだけの妖怪の様である、とも伝えられている。

出典:
妖怪邸・妖堂 日記帳
ピクシブ百科事典
[妖怪図鑑]新版TYZ(「シラミ」のページ)
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
シラミユウレンのデザインは、シラミユウレンが「青白く光る巨大なソウメンの様」ともされているので、細長いソウメンの様な毛で全身が覆われている霊の姿に描きました。

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