狐者異(コワイ)
日本の妖怪の一種。この狐者異は、天保12年(1841年)刊の怪談集「絵本百物語」にある妖怪である。狐者異は我慢強情、すなわち自己中心的で驕慢な者の別名にして、俗にいう無分別者のことであるという。生きているうちには法を無視して人を恐れずして人のものを取り食らい、死して後は妄念執着の思いを引いて無量の形をなし、仏法世法の妨げをなすという。経典もこの疑心を狐になぞらえており、恐るべきは自己の悪念で、この頓着を捨て去らぬときは仏さえも嫌い恐れると説いている、と解説されている。また、恐ろしいことを「こわい」というのは、この狐者異が由来であるとも記されている。絵には振り売りのうどんを喰らおうとする恐ろしげな化物の姿が描かれている。
出典:
【妖怪図鑑】新版TYZ
作者ひとこと:
狐者異のデザインは、口の中に牙を持った妖怪の姿に描きました。
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