自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2025年2月3日月曜日

「獬豸」


獬豸(カイチ)


中国に伝わる霊獣、または聖獣の一種。獬豸は、正邪の判別に長けた聖獣であることから法や公正、正義の象徴として扱われた。この獬豸は、「獬廌(カイチ、カイタイ)」「神羊」などの名で呼ばれることもある。この獬豸の身体は羊に似ていて、一本の角があり、また「麒麟(キリン)」のように鱗に覆われているとされる。獬豸は聖、不正を見抜く不思議な力を持っており、不正な者を懲らしめる事から裁判と関係づけられ、後世にはその姿が裁判官の服に描かれた。このため、他の瑞獣は優れた王者の時代に出現するとされているが、獬豸は王者の裁判が公正に行われる時代に出現するとされる。このため司法官のかぶる冠は「獬豸冠」と呼ばれる。獬豸は、人が争うのを見ると悪い側を角で突き、議論をするのを聞くと不正な側を噛むという。「三才図会」には、東望山に獬豸という神獣がいるとある。これは形は羊に似て、一本角があり、よく邪悪に反応し、王の裁判が公平に行われているときに姿を現すという。「説文解字」には獬廌の名で、神人により「黄帝(コウテイ)」のもとに遣わされたと記されている。獬廌は「廌(背の長い獣や虫類)」を食糧とし、春夏は水辺、秋冬は松や栢の樹上で過ごすという。また、舜(シュン)帝の臣である「皋陶(コウヨウ)」は訴訟の際、罪状の疑わしい者を獬豸に触れさせていたといい、これが法冠を「獬豸冠」と呼ぶ由来だとされている。

出典:
神魔精妖名辞典
【妖怪図鑑】新版TYZ

作者ひとこと:
獬豸の姿は、大きな一本角を持った霊獣の姿に描きました。

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