両角駒(リョウカクノコマ)
頭に竜のような二本の角の生えた馬。尾や蹄は牛のようでもあるという。茨城県高萩市野々平新田に伝わるはなしでは、むかし放牧されていた馬に黒雲が降りて来て妊んで生まれた仔馬だとされる。おそれた飼主の伊兵衛は、この仔馬を名馬里淵(名馬里ヶ淵)に沈めた。すると村は大雷雨に襲われて押し流され甚大な被害にみまわれたという。(【高萩市史】下) 黒雲ではなく大蛇が厩にやって来て、子をなしたとも語られており、そちらでは半分馬で半分蛇(前足までが馬)というかたちで生まれた仔馬(【高萩の昔話と伝説】)だと語られており、一定しない部分もあるが、やはり竜蛇との関係が考えられるもののようである。
出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)
作者ひとこと:
両角駒のデザインは、龍の様な角と牛の様な尾と蹄を持った馬の姿に描きました。
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