自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2025年11月5日水曜日

「猫胡瓜」


猫胡瓜(ネコキュウリ)

猫から生えたという大きな胡瓜。神奈川県横須賀市浦賀に伝わる昔話に出て来るもの。船宿に飼われていた黒猫の挙動が怪しく不審だったために漁師が殺したが、翌年訪れたときに出されたのがこの妙に大きな胡瓜だった。調べてみると、その胡瓜の実った蔓は埋められた黒猫の骨から生えていた。(【神奈川の伝説】) 「猫南瓜(ネコカボチャ)」と呼ばれる昔話の、南瓜ではなく胡瓜が生えていたかたちのもの。このはなしでは、胡瓜を食べていないが、同じく胡瓜が生える展開を持つ静岡県河津町の猫のはなし(【伊豆の昔話】)などでは、食べてしまった船頭が苦しんだ末に死んでしまう展開が含まれていることを考えると、この猫胡瓜もやはり有毒だったといえそうである。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
猫胡瓜のデザインは、猫の顔がある大きな胡瓜の姿に描きました。

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