ナトマテ
南太平洋のバヌアツ共和国にあるニューヘブリディーズ諸島のファテ島に伝わる死霊。人間は死ぬと死霊であるナトマテとなって、あの世である「アボカス」に行くが、アボカスへは日没になるまで行けない為、人々は死んだ者の葬儀を夕刻に行う。葬儀を終えたナトマテは、トゥキトゥキの砂浜の近くに生えている一本の大木の上に止まる。すると海から「タファトケイ」という者が現れ、大波でナトマテを攫って行く。タファトケイによって大波で攫われたナトマテは、アボカスの入り口に辿り着いており、そこで「サラ・タウ」という神によって尋問される。この尋問で何も問題がなければ、ナトマテはアボカスに行く事を許される、アボカスは6~7層よりなっており、ナトマテは一つの層で死んでは一つ下の層へ行き、また死んでと繰り返し下の層へと下がって行く。最終層に辿り着いたナトマテは無に帰るとか、蛇や鼠になるとか言われている。
出典:
幻想動物の事典
作者ひとこと:
ナトマテのデザインは、蛇の尾を持った土偶をモチーフにした人型の姿に描きました。
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