自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2025年9月29日月曜日

「庚申様の田螺」


庚申様の田螺(コウシンサマノタニシ)


作者ひとこと:
庚申様の田螺のデザインは、煎り大豆と田螺を描きました。

2025年9月26日金曜日

「権現山の大蛇」


権現山の大蛇(ゴンゲンヤマノオロチ)

茨城県志筑村(現・かすみがうら市)に伝わる。権現山に住んでいたという大蛇で、山から下りて来ては人々に危害を加えていた。本堂保親(志筑の領主・本堂茂親の三男)によって斬られて退治されたが、保親は毒気を受けて病を発し、城に災いがつづいたので、大蛇を鎮めるために太刀を八幡大菩薩に奉納した。結果、保親は本復したという。太刀は「大蛇丸(おろちまる)」と呼ばれ、第二次世界大戦前までは八幡社の氏子が代々保管していたという。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
権現山の大蛇のデザインは、太刀によって斬られている大蛇の姿に描きました。斬られたところからは、血と鱗が飛び散っています。

2025年9月24日水曜日

「首斬地蔵」


首斬地蔵(クビキリジゾウ)

市街道(栃木県佐野市)に立っていた石の地蔵で、たびたび化けて出てはひとの髪の毛を引っぱったり、お尻をなでて来たりしたという。噂を耳にした山本市左衛門乗延が、これを退治した際、地蔵の首が落ちたのが「首斬地蔵」という呼び名の由来だという。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
首斬地蔵のデザインは、人々に悪戯をしようと動き回るお地蔵さんの姿に描きました。

2025年9月22日月曜日

「頭部の無い小柄な人影」


頭部の無い小柄な人影(トウブノナイコガラナヒトカゲ)

ある少年の夢の中に毎晩出てきたというふしぎな存在。「本当にこわい! 学校の怪談スペシャル」では、千葉県に住む少年のはなしとして語られている。夢にいつも頭部の無い小柄な人影が出て来て、その人影に腕を引っぱられながら山の途中にあるお地蔵さんのところへ丸い石を持ってゆく、という内容だった。少年が兄に相談をすると、ハイキングのときに少年が山で蹴とばして遊んでいた丸い石なのではないかということになり、確かめにゆくと、今まで何の変哲もない丸い石だと思っていたそれは崩れた石地蔵の頭らしいもので、夢でおぼえのあるような道をたどると本当に地蔵があり、頭がなかったという。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
頭部の無い小柄な人影のデザインは、真っ黒い体の、頭のないお地蔵さんの姿に描きました。

2025年9月19日金曜日

「怨みの瓢簞」


怨みの瓢簞(ウラミノヒョウタン)

群馬県前橋市などに伝わる。長者が自室に置いた瓢簞の中にたくさんのお金を貯め込んでおり、それを使用人が盗み出したので、許しを乞うのも聞かずに殺してしまったところ、その怨みからか家は貧しくなってしまった。そのため、その家の子孫にあたる家では瓢簞や干瓢(夕顔)づくりをしなくなったという。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
怨みの瓢簞のデザインは、中から血と小判が出て来ている瓢簞に描きました。

2025年9月17日水曜日

「両角駒」


両角駒(リョウカクノコマ)

頭に竜のような二本の角の生えた馬。尾や蹄は牛のようでもあるという。茨城県高萩市野々平新田に伝わるはなしでは、むかし放牧されていた馬に黒雲が降りて来て妊んで生まれた仔馬だとされる。おそれた飼主の伊兵衛は、この仔馬を名馬里淵(名馬里ヶ淵)に沈めた。すると村は大雷雨に襲われて押し流され甚大な被害にみまわれたという。(【高萩市史】下) 黒雲ではなく大蛇が厩にやって来て、子をなしたとも語られており、そちらでは半分馬で半分蛇(前足までが馬)というかたちで生まれた仔馬(【高萩の昔話と伝説】)だと語られており、一定しない部分もあるが、やはり竜蛇との関係が考えられるもののようである。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
両角駒のデザインは、龍の様な角と牛の様な尾と蹄を持った馬の姿に描きました。

2025年9月15日月曜日

「白馬」


白馬(ハクバ)

下総国の塩古村(千葉県八街市)に祀られる馬頭観音の縁起物語にみられる。むかし白馬が一頭その地で死に、その霊がたたりをなしつづけ、馬に乗った者が通ると必ず落馬してけがをしたり、青い鬼火が夜な夜な多数飛んだりすることがつづいたので、法印を招いて供養をし、馬頭観音として祀ったと語られている。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
白馬のデザインは、鬼火を従えた白馬の怨霊の姿に描きました。

2025年9月12日金曜日

「井の頭池の主」


井の頭池の主(イノカシライケノヌシ)


作者ひとこと:
井の頭池の主のデザインは、娘の頭と蛇の体という、人頭蛇身の姿に描きました。

2025年9月10日水曜日

「禿切小僧」


禿切小僧(カブキリコゾウ)

千葉県八生村(現・成田市)などに伝わる妖怪。ひと気のない寂しい山道や夜道などを歩いていると現れて、「水飲め、茶飲め」と言って来たりしたという子供。狢が化けているものだという。「かぶきり」は、おかっぱ頭のこと。この禿切小僧は、小さいおかっぱ頭の子供で、「おちょんちょんな着物」(丈の短い着物?)を着ているという。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
禿切小僧のデザインは、頭にお茶の葉を挿している、おかっぱ頭の子供姿の妖怪に描きました。

2025年9月8日月曜日

「鬼髑」


鬼髑(キドク)

玄紀先生「日東本草図纂(にっとうほんぞうずさん)」(巻十二)に記述のある妖怪。寛延2年(1749年)8月13日の出来事という。常陸相馬郡の将門山の頂には、平将門の時代からあるといわれる松の大樹が聳えていた。しかし折からの長雨により山の土が流され、溢れた水が松の根に注ぎ、そこへ大風が吹きつけたために大樹はついに根本から倒れてしまった。すると松の根元に埋まっていたらしい「鬼髑(キドク? 未詳)」があらわになり、それが雨に打たれて苦しみ叫びはじめた。城下数里四方、幼き者から老いた者まで皆この絶叫に怯え、気絶する者まで出る事態となった。城の物頭が鉄砲隊を率いてこの怪物退治に向かい、数挺の銃で撃つことによりようやく仕留めたという。こうして撃ち取られた怪物の形は鬼か蟹のよう、鋺のごとき目は爛々と光り輝き、頭頂部はへこんでいて、朱の髪は棕櫚のよう、顎下にもするどい毛が生えていた。そして大きさは8畳あまりもあったという。添えられている「鬼髑」の姿は本文の記述と合致するもので、棘だらけの大きな頭だけの妖怪が歯を剥き出しにしている様が描かれている。

出典:
【妖怪図鑑】新版TYZ

作者ひとこと:
鬼髑のデザインは、大きな鬼の頭の様な姿をした怪物に描きました。

2025年9月5日金曜日

「口裂け小僧」


口裂け小僧(クチサケコゾウ)

夜道を歩いていると前方に子供が歩いているので、「どこ行くの」と呼び掛けて顔を見たら、口が耳まで裂けたような大きな口だったりするという。埼玉県戸田市などで語られる。狢が化けていたなどといわれている。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
口裂け小僧のデザインは、耳まで裂けたような大きな口を持った子供姿の妖怪に描きました。

2025年9月3日水曜日

「提灯化物」


提灯化物(チョウチンバケモノ)

埼玉県戸田市などでは、狐たちの起こす「とうかっ火(トウカッピ)」のことを、このように呼んだりもしている。提灯のような怪火が20も30も並んでは消えたりするといい、「狐の嫁入り(キツネノヨメイリ。提灯のあかりのような狐火が一列につらなって動くのが見えたりするもの)」とも呼ばれる。〔関連〕「とうかっ火(トウカッピ)」「狐火(キツネビ)」

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
提灯化物のデザインは、燃え上がる提灯の様な姿の怪火に描きました。イラストに描いた怪火が20も30も並んで浮遊しているイメージです。

2025年9月1日月曜日

「玉転がし」


玉転がし(タマコロガシ)


作者ひとこと:
玉転がしのデザインは、葉っぱの様な手足のある鞠の様な姿の妖怪に描きました。