センポクカンポク
日本に伝わる妖怪の一種。センポクカンポクは、越中国の東礪波郡利賀村(現在の富山県南砺市)に伝わる妖怪である。このセンポクカンポクは、人間の様な顔をした、大きなヒキガエルの姿をしている。センポクカンポクは死者が出た家の、その家の死者の掛けむしろのもとや下に現れる。その死者が死後から一週間経つと、センポクカンポクは今度は家の表口、大戸の外に出て番をする。センポクカンポクはその後三週間の間はその家にいるが、四週間経つと、センポクカンポクは死者の霊を導いて墓場へと行く。このセンポクカンポクは、死者の霊魂の番をし、その道案内をする役目を持つ者と考えられている。南砺市付近では、昔話を子供達にする時、その昔話によくセンポクカンポクが登場したという。また、この地方では大きなカエルの事を「カサゴットの神」、または「テンテンゴットの神」と呼び、人が死に瀕している時にその名を呼ぶと、この神の妖術によって助かる、という言い伝えもある。「カサ」や「テンテン」は疣や瘡などの出来物を意味するらしく、「ゴット」はカエル(特に蝦蟇)を意味する方言である。また、富山県氷見郡では、立山に登ろうとすると大きな蝦蟇が手を繋ぎ道を遮るという言い伝えがあり、立山は死者が集まるとされたので、これも霊と蝦蟇の結びつきが強い事を示していると考えられている。
出典:
Wikipedia
ヴィジュアル版謎シリーズ 日本の妖怪の謎と不思議(Gakken)
作者ひとこと:
センポクカンポクのデザインは、頭に死装束の天冠を着けたヒキガエルの姿の妖怪に描きました。
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