自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2025年6月2日月曜日

「金山毘売神」


金山毘売神(カナヤマビメノカミ)


日本神話に登場する、鉱山の神。「古事記(こじき)」では、「火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)」を生んだ「伊邪那美神(イザナミノカミ)」が陰部を火傷し、床に臥せって嘔吐した際、「金山毘売神(カナヤマビメノカミ)」とともに誕生した。「日本書紀(にほんしょき)」一書(あるふみ)にも同様の話が載っているが、「金山彦(カナヤマビコ)」の一柱しか誕生していない。天の岩屋戸の段に、「天の金山の鉄を取りて、『鍛人天津麻羅(カヌチアマツマラ)』を求(ま)ぎて、『伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)』に科(おほ)せて鏡を作らしめ」とある。この神がここに出てくるのは、火から鍛冶鍛工に想い及んでのことであろうが、「へどが鉱石を火で溶かした有様に似ている所からの連想」(「大系本古事記」)という。下の屎、また尿になれる神云々のくだりと考えあわせると、おそらくこうした連想が働いているものと思われる。

出典:
古事記注釈 第一巻(ちくま学芸文庫)
日本書紀 一(岩波文庫)

作者ひとこと:
金山毘売神のデザインは、金属で出来た身体を持った女神の姿に描きました。手には鉱石を持っています。

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