猫児卵(ネコノタマゴ)
猫の顔のような、小さい冬瓜くらいの大きさをしたふしぎな卵のようなかたちのもの。普段は地中にいるが、栗の花の咲く五月ころにだけ土から出て来るという。玄紀先生「日東本草図纂(にっとうほんぞうずさん)」(巻十二)にみられるはなし。武蔵国の中延(東京都品川区)の摩耶寺の山林で切り出しておいた木の下にこれを見つけたので、掘り出そうと思って寺から鋤を借りて来たら、もう地中深くにもぐってしまっていたという。大陸に伝わる地中にいる土の妖怪「墳羊(フンヨウ)」の仲間ではないか、という補註も施されているが詳細は不明である。
出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)
作者ひとこと:
猫児卵のデザインは、猫の様な顔を持った、卵形の生き物の姿に描きました。
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