自己紹介

このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。

2025年9月5日金曜日

「口裂け小僧」


口裂け小僧(クチサケコゾウ)

夜道を歩いていると前方に子供が歩いているので、「どこ行くの」と呼び掛けて顔を見たら、口が耳まで裂けたような大きな口だったりするという。埼玉県戸田市などで語られる。狢が化けていたなどといわれている。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
口裂け小僧のデザインは、耳まで裂けたような大きな口を持った子供姿の妖怪に描きました。

2025年9月3日水曜日

「提灯化物」


提灯化物(チョウチンバケモノ)

埼玉県戸田市などでは、狐たちの起こす「とうかっ火(トウカッピ)」のことを、このように呼んだりもしている。提灯のような怪火が20も30も並んでは消えたりするといい、「狐の嫁入り(キツネノヨメイリ。提灯のあかりのような狐火が一列につらなって動くのが見えたりするもの)」とも呼ばれる。〔関連〕「とうかっ火(トウカッピ)」「狐火(キツネビ)」

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
提灯化物のデザインは、燃え上がる提灯の様な姿の怪火に描きました。イラストに描いた怪火が20も30も並んで浮遊しているイメージです。

2025年9月1日月曜日

「玉転がし」


玉転がし(タマコロガシ)


作者ひとこと:
玉転がしのデザインは、葉っぱの様な手足のある鞠の様な姿の妖怪に描きました。

2025年8月29日金曜日

「鎌切り」


鎌切り(カマギリ)

「鎌鼬(カマイタチ)」のこと。群馬県で呼ばれる。群馬県川場村では、「頽馬(ダイバ。馬が突然倒れてしまったりすることをこう呼んでおり、それを引き起こすとされる悪魔・神のようなもの)」のことを、「カマギリのようなもの」(【ダイバ神資料】)ともしている。風と一緒に馬にあたって害をするものと見ていたようである。「かまぎり」や「かまいたち」は群馬県では螳螂の地方名(【上州の風土と方言】)としても用いられており、こちらは頽馬と関係ないとみえるが、少し判別が難しい語彙として注意が必要である。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
鎌切りのデザインは、螳螂の様な手足を持った、小さな鎌鼬の姿に描きました。

2025年8月27日水曜日

「とうかっ火」


とうかっ火(トウカッピ)

「狐火(キツネビ)」のこと。提灯がいくつも並んでいるような光が列をつくりながら、点滅したりしたという。埼玉県など各地で呼ばれているもので、「狐のとうかっ火」とも呼ばれる。(【埼玉県史民俗調査報告書(山村地帯民俗調査)」、【新曽・上戸田の民俗】) 埼玉県皆野町などでは、この行列が見えてしまったときは、履物を脱いで裏返しにしてその上に座り、煙草を吸えば消えるといわれていた。(【埼玉県史民俗調査報告書(山村地帯民俗調査)】)

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
とうかっ火のデザインは、狐の様な顔がある火の玉が沢山いる姿に描きました。

2025年8月25日月曜日

「風玉」


風玉(カゼダマ)


「カザダマ」ともいう。岐阜県揖斐郡徳山村(現・揖斐郡揖斐川町。徳山村の地域は徳山ダムとなった)に伝わる怪火の一種。風玉は、お盆くらいの大きさの明るいもので、明治30年(1897年)の大風の時、この風玉がたくさん出て、周囲が明るくなった。嵐の最中、山から出てきて何回も行き来していたのだという。

出典:
瓶詰妖怪
怪異・妖怪伝承データベース
日本怪異妖怪事典 中部(笠間書院)

作者ひとこと:
風玉のデザインは、四つの目を持った怪火の姿に描きました。

2025年8月22日金曜日

「ガス玉」


ガス玉(ガスダマ)

山梨県都留市の平栗と加畑に伝わる怪異、または怪火の一種。このガス玉は、「平栗・加畑の民俗」に報告されている。話者が子供の頃、火の玉やガス玉が出た時は、おじいさんやおばあさんの魂が出たとされた。とあるおじいさんの家の屋根から火の玉がお寺へ向かって飛んでいき、それから一日や二日経つと死んでしまったのだという。別の話では、桂川でガス玉が爆発して昼間のように明るくなったのだという。また、中が透き通るようなガス玉がほわんほわんと前の方へ行くのを見たのだという。

出典:
日本怪異妖怪事典 中部(笠間書院)

作者ひとこと:
ガス玉のデザインは、中が透き通ったシャボン玉の様な怪火の姿に描きました。

2025年8月20日水曜日

「狐者異」


狐者異(コワイ)

日本の妖怪の一種。この狐者異は、天保12年(1841年)刊の怪談集「絵本百物語」にある妖怪である。狐者異は我慢強情、すなわち自己中心的で驕慢な者の別名にして、俗にいう無分別者のことであるという。生きているうちには法を無視して人を恐れずして人のものを取り食らい、死して後は妄念執着の思いを引いて無量の形をなし、仏法世法の妨げをなすという。経典もこの疑心を狐になぞらえており、恐るべきは自己の悪念で、この頓着を捨て去らぬときは仏さえも嫌い恐れると説いている、と解説されている。また、恐ろしいことを「こわい」というのは、この狐者異が由来であるとも記されている。絵には振り売りのうどんを喰らおうとする恐ろしげな化物の姿が描かれている。

出典:
【妖怪図鑑】新版TYZ

作者ひとこと:
狐者異のデザインは、口の中に牙を持った妖怪の姿に描きました。

2025年8月18日月曜日

「荒火」


荒火(アレビ)

石川県鳳至郡能都町高倉地区(現・鳳珠郡能登町)に伝わる怪火の一種。昔、海上に青い火が焚かれているように見える時があった。これを「荒火」と呼び、雨が降った晩とか小雨が降る晩に出てくる。その高さは三、四尺(約0.9m~1.2m)ほどで、同じ船に乗っていた三人が同時に見たが、害を加えてくることはなかったという。

出典:
日本怪異妖怪事典 中部(笠間書院)
怪異・妖怪伝承データベース

作者ひとこと:
荒火のデザインは、燃え上がる怪火の姿に描きました。

2025年8月15日金曜日

「カザボコ」


カザボコ

富山県下新川郡生地町(現・黒部氏生地)に伝わる怪異の一種。一般に光るものは海が荒れる前兆なので、漁師が最も忌むものである。生地では「カザボコ」といって、青い玉が天から下がってくると風が吹くのだという。

出典:日本怪異妖怪事典 中部(笠間書院)

作者ひとこと:
カザボコのデザインは、垂れ下がる雲の中にある玉の姿の怪異に描きました。

2025年8月13日水曜日

「六首沢」


六首沢(ロククビサワ)



作者ひとこと:
六首沢のデザインは、欅の葉っぱと一緒に下がってくる六つの生首の姿に描きました。

2025年8月11日月曜日

「舞首」


舞首(マイクビ)

日本の妖怪の一種。この舞首は、天保12年(1841年)刊の怪談集「絵本百物語」にある妖怪である。寛元(1243年~1247年)の頃、鎌倉検非違使の放免(微罪犯を検非違使の手下としたもの)に、小三太、又重、悪五郎という三人がいた。伊豆の真鶴が崎(神奈川県真鶴町)で祭があった時、その酒席でこの三人が争いを始めた。小三太と又重は共謀して大力無双の聞こえある悪五郎を討とうとしたが、悪五郎はそれを見破って一刀のもとに小三太を斬り殺し、小三太の首を切断した。しかし逃げ出した又重を追跡する途中、悪五郎は山中で石に躓き転倒してしまった。この好機に又重は悪五郎に斬りかかり、起き上がった悪五郎は又重を刀で突いて反撃した。又重と悪五郎の両者は組み合い争ううちに足を踏み外し、共に海へと転落してしまった。又重と悪五郎が互いの首を刀で掻き落とすと、二つの首は体を離れた後も海中で争いを続けた。やがて悪五郎の腰に提げられていた小三太の首も躍り出て、この争いに加わった。夜には三人の首が噛みつき合い、火炎を吐いて争い、昼には海水が渦を巻いて巴の様相を見せたため、この場所は巴が淵と名付けられたという。「絵本百物語」の本文ではこの様な話となっているが、絵につけられた詞書では「三人の博徒勝負のいさかひより事おこりて公にとらはれ、皆死罪になりて、死がいを海にながしけるに、三人が首ひとところによりて、口より炎をはきかけ、たがひにいさかふこと昼夜やむことなし」とあり、三人の博徒が勝負上の諍いから捕らえられて死罪になり、海に流された死骸の首が一箇所に集まり昼夜を問わず争うようになったと解説されており、本文と違った解説がされている。

出典:
【妖怪図鑑】新版TYZ
日本妖怪大事典(角川書店)

作者ひとこと:
舞首のデザインは、三つの男性の首の姿の妖怪に描きました。

2025年8月8日金曜日

「アポ」


アポ

フィリピンのルソン島北部の山岳地帯に暮らすイスネグ族に伝わる妖怪の一種。このアポは、赤痢で死んだ人間の腎臓を喰う妖怪である。

出典:
幻想動物の事典

作者ひとこと:
アポのデザインは、大きな口を持った妖怪の姿に描きました。

2025年8月6日水曜日

「シグルタン」


シグルタン


作者ひとこと:
シグルタンのデザインは、女性の姿をした魔物に描きました。

2025年8月4日月曜日

「アングル」


アングル


フィリピンのルソン島北部の山岳地帯に暮らすイスネグ族に伝わる妖怪、または精霊。アングルは、斧を持っている妖怪(または精霊)である。このアングルは人間に襲いかかり、持っている斧の柄の方で人間を殺す。

出典:
幻想動物の事典
ピクシブ百科事典(「フィリピンの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
アングルのデザインは、先の尖った柄の斧を手に持っている、鬼の様な姿の妖怪に描きました。

2025年8月1日金曜日

「アンラッバン」


アンラッバン


作者ひとこと:
アンラッバンのデザインは、8つの眼を持った頭と、両手だけの姿の魔物の様な精霊に描きました。

2025年7月30日水曜日

「イナルハイ」


イナルハイ


作者ひとこと:
イナルハイのデザインは、三つの眼を持った鬼の様な姿の悪霊に描きました。

2025年7月28日月曜日

「カカヤン」


カカヤン


作者ひとこと:
カカヤンのデザインは、黒い身体の小鬼の様な姿の精霊に描きました。

2025年7月25日金曜日

「乳吸い」


乳吸い(チチスイ)<ベス・ペナジェン>

マレーシアに伝わる妖怪の一種。乳吸いは、マレー半島のジャングルの奥地に棲んでおり、夜になると民家にやって来て、人間の女性の乳を吸うと言われている。この乳吸いが特に好むのは、産後まもない女性の張った乳であるという。乳吸いは、一人の女性に目をつけると、その女性のところに毎夜やって来て、その女性が痩せ細るまで乳を吸うのを止めないという。この妖怪は、出産直後の女性にとっては、憎むべき妖怪である。「乳吸い」というくらいだから、他の食物には興味がないようで、人間の女性の乳が吸えない時には、自分の乳を吸うという。乳吸いの乳房は中央に1つだけで、だらりと垂れ下がっており、乳吸いが自分で吸うときには、これを両手で支えて口に含むという。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
乳吸いのデザインは、乳房が一つだけある、獣の様な姿の妖怪に描きました。

2025年7月23日水曜日

「ジャビの精」


ジャビの精(ジャビノセイ)<ベス・ジャビ>

マレーシアに伝わる妖怪の一種。ジャビの精は、川の泥の中に棲んでいると言われている。このジャビの精は、川に魚を捕りにきた漁師に取り憑くという。ジャビの精に取り憑かれると、その人は熱さと寒さを同時に感じるのだという。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
ジャビの精のデザインは、ヌルヌルした肌を持った妖怪の姿に描きました。

2025年7月21日月曜日

「枯木株の精」


枯木株の精(カレコカブノセイ)<ベス・ブンゴ>

マレーシアに伝わる妖怪の一種。この枯木株の精は、枯木に棲んでおり、近くを通り掛かる人に、枯れ枝をぶつけてくるという妖怪である。この妖怪が枯れ枝を落とすとき、その枯れ枝はもはや単なる枝などではなく、爆弾にも似た凶器と化しており、この枯れ枝が身体にぶつかってしまうと、その人は死んでしまうと言われている。この枯木株の精は、人を殺す為に枯れ枝を落とし、落とした枯れ枝が人間に命中すると喜ぶという。この枯木株の精から身を守る方法というのは特にないようで、枯木の下を通る時には警戒する必要がある。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
枯木株の精のデザインは、頭から直接足が生えている姿の妖怪に描きました。

2025年7月18日金曜日

「ハントゥ・ジン」


ハントゥ・ジン<アントゥ・ジン>


インドネシア、マレーシア、ブルネイの3カ国の領土であるボルネオ島に居住する民族・ビダユ族に伝わる精霊の一種。ハントゥ・ジンは「ハントゥ(霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在)」の内の一種である。ビダユ族に伝わるハントゥ・ジンは、人間に憑依する精霊である。普段ハントゥ・ジンは森の穴の中に棲んでいるが、病気の人や、酔って放心状態になっている人が近付くと、ハントゥ・ジンは、そのような人に取り憑いてしまう。ハントゥ・ジンが取り憑いてしまった人は、うまく言葉が喋れなくなり、身体も硬く動きにくくなる。霊感がある人が見ると、ハントゥ・ジンとハントゥ・ジンに取り憑かれている人が二重に見えるという。ハントゥ・ジンに取り憑かれてしまうと、何もしないままではハントゥ・ジンは身体から出て行ってくれる見込みはないので、呪術師に頼むしかない。また、このハントゥ・ジンは巨人のお化けであるとも言われている。ボルネオ島の内陸部に居住する狩猟採集民族であるプナン族の人々に伝わる「ジン」は、全身毛だらけの巨大な化け物であるという。森の中で木が倒れる音がして、そこに行くとジンがいると言われている。

出典:
幻想動物の事典
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ハントゥ・ジンのデザインは、四つの目と、鳥の様な腕を持った魔物の様な姿に描きました。

2025年7月16日水曜日

「ハントゥ・デナイ」


ハントゥ・デナイ<ハンツー・デナイ>

マレーシアに伝わる「ハントゥ(ハンツー)」と呼ばれる霊魂、精霊、妖怪に相当する霊的存在の一種。このハントゥ(ハンツー)は、マレーシアの一部である西マレーシア(「半島マレーシア」とも呼ばれている)に住んでいるマレー人の民間伝承では、悪い精霊の総称とされる。このハントゥ・デナイ(ハンツー・デナイ)は、狩りの精霊であるとされている。このハントゥ・デナイは、動物の足跡に潜んでおり、足跡を辿って動物を追ってきた狩人に襲いかかるという。「ハントゥ・デナイ(ハンツー・デナイ)」という名前は「足跡の精霊」という意味である。

出典:
神様コレクション
幻想動物の事典
コトバンク
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)

作者ひとこと:
ハントゥ・デナイのデザインは、地面についた動物の足跡から、ニュッと上半身だけを出して、襲いかかるというイメージで、上半身だけの妖怪の姿に描いてみました。

2025年7月14日月曜日

「ティング・カット」


ティング・カット<ベス・ティンカット>


作者ひとこと:
ティング・カットのデザインは、ペラペラの体で地中から現れた精霊の姿に描きました。

2025年7月11日金曜日

「ガマング」


ガマング<ベス・ガマン>


マレーシアに伝わる精霊、または妖怪の一種。このガマングは音の精霊である。このガマングは胸の辺りが胸毛に覆われている姿をしている。このガマングは「パディ(穀物)」の田に棲んでおり、時々、「ハー、ハー、ハー」と叫んでは、近くを通り掛かった人々を驚かす。このガマングの声を聞いてしまった人間には、カーッと身体の内側が熱くなってくるが、逆に肌は冷たくなるという妙な症状が現れる。この不気味な声が人間の脳の神経を冒すのか、それともガマングが吐く息に毒素が含まれているのかは分からないが、このガマングの声を耳にした人間は必ず体調を崩すという事なので、忌み嫌われている精霊の一つである。

出典:
幻想動物の事典
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
ガマングのデザインは、大きく口を開けて、叫んでいる姿の魔物に描きました。

2025年7月9日水曜日

「ハントゥ・ソンケイ」


ハントゥ・ソンケイ<ハンツー・ソンケイ>


作者ひとこと:
ハントゥ・ソンケイの姿は、大きな眼と長い鼻、長い腕を持った、胸から上だけの姿の魔物に描きました。

2025年7月7日月曜日

「ハントゥ・シブル」


ハントゥ・シブル<ハンツー・シ・ブル>


作者ひとこと:
ハントゥ・シブルのデザインは、漂う燐火、怪火の群れを引き連れた、悪魔、または魔物の様な姿に描きました。

2025年7月4日金曜日

「ハントゥ・デネイ」


ハントゥ・デネイ


作者ひとこと:
ハントゥ・デネイのデザインは、蹄のある手足を持った、獣の様な姿の妖怪、または精霊の姿に描きました。

2025年7月2日水曜日

「あごの精」


あごの精(アゴノセイ)<ベス・ダグ>

マレーシアに伝わる妖怪の一種。マレーシアでは、耳下腺炎(いわゆる【おたふく風邪】の事)を引き起こすのは、この「あごの精」が原因だと言われている。この妖怪は、路上、中でも狭い道に棲んでいて、歩きながら左右に唾を吐く悪癖がある。そのあごの精が吐く唾がかかってしまった人は、おたふく風邪になってしまうという。おたふく風邪というのは流行性のものだから、おたふく風邪が流行った時には、きっとこの妖怪の動きが活発になっているのだろう。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
あごの精のデザインは、頭と手と足だけの姿をした妖怪に描きました。

2025年6月30日月曜日

「月の精」


月の精(ツキノセイ)<ベス・ブラン>

マレーシアに伝わる妖怪の一種。この月の精は、月に棲んでいる妖怪である。この月の精は、月の明るく輝く夜に、月光が照らしている所の大地へ降りてくると言われている。こんな時に子供が月を見たりすると、わけもなく泣き出して止まらなくなってしまうという。また、この月の精は、果実の季節になると、ジャングルの中の、小さな丘の上に棲むようになり、「オイ、オイ」と鳴いて、人間を誘い出し、その人間を食べてしまうとも言われている。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
月の精のデザインは、顔がある三日月の様な姿をした妖怪に描きました。

2025年6月27日金曜日

「ハントゥ・カユ」


ハントゥ・カユ<ハンツー・カユ>


作者ひとこと:
ハントゥ・カユのデザインは、牙の生えた大きな口と、八本の細長い腕を持った魔物の姿に描きました。

2025年6月25日水曜日

「愚鈍の精」


愚鈍の精(グドンノセイ)<ベス・ブドル>

マレーシアに伝わる妖怪の一種。愚鈍の精は、マレーシアのジャングルの中の、木の上を棲家としている妖怪で、愚鈍の精のいる木の下を通る人間に向かって、愚鈍の精は木の葉や果実を投げつける。これに当たってしまった人はとても愚かになってしまうと言われ、この妖怪の名前を、<愚鈍の精>という。すなわち、この愚鈍の精は<人間を愚鈍にさせてしまう妖怪>なのであるという。

出典:
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
愚鈍の精のデザインは、頭と、そこから生えた二本の腕だけの姿をした妖怪に描きました。

2025年6月23日月曜日

「ワン・ハンデッド」


ワン・ハンデッド<ベス・ティン・ニウェイ>


マレーシアに伝わる妖怪の一種。このワン・ハンデッドは、マレー半島の低い丘に棲んでいる妖怪である。ワン・ハンデッドは、胸から腕が1本だけ伸びている姿をしている。このワン・ハンデッドは、人間から色々な事を学びたがっている。その為、ワン・ハンデッドは人間と出会うと、笑って、その人間に付いて来る。もしワン・ハンデッドに捕まってしまうと、その人間の姿は他の人間達からは見えなくなってしまい、ワン・ハンデッドと、ワン・ハンデッドに捕まった本人の二人だけが、お互いの姿を見る事が出来る、という状況なってしまう。ワン・ハンデッドはこうして、人間との対話を行うのである。ワン・ハンデッドに捕まってしまった時は、ワン・ハンデッドが満足する様な話をしたり、教えてあげたりすれば、ワン・ハンデッドはその人をすぐに解放してくれる。しかし、ワン・ハンデッドが満足しないと、満足するまでなかなか帰してもらえない。下手をすると一生ワン・ハンデッドに捕らわれたままになってしまう事もある。一説にはワン・ハンデッドは女性をひきつける方法を知ろうとして、それを人間から学びたくて、人間を攫うのだとも言われている。

出典:
アリアドネの意図
ピクシブ百科事典(「マレーシアの妖怪」のページ)
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
ワン・ハンデッドのデザインは、胸から腕を1本だけ生やしている姿の妖怪に描きました。

2025年6月20日金曜日

「ハンプバック」


ハンプバック<ベス・ブンコック>


マレーシアに伝わる邪悪な精霊、または魔物、妖怪の一種。このハンプバックは、角の様に長くピンと伸びた耳と耳まで裂けた口を持ち、うなじから背中にかけて鋭いトゲが生えた姿をしている。見るからに邪悪な顔つきで、西洋で言われる「悪魔」に似ている。このハンプバックは、長い間人が住むことなく放置された古い空き家に出現する。ハンプバックは身軽で、空き家の中を動き回っている。この空き家に足を踏み入れた人間がいると、ハンプバックは襲い掛かり、即座に捕まえて、その捕まえた人間の背中の背骨を捻じ切ってしまう。また、これと同じ名前(ハンプバック、ベス・ブンコック)で呼ばれているものが、ジャングルの木々の上に棲みついているともいわれる。こちらは自身が棲み処としている木の根っこを歩いたり、跨いだりする不届き者がいると、その不届き者の背中を襲って、腎臓が痛む慢性的な病を患わせてしまうという。両者は同一ではないが、襲われると似たような症状になるので同じ名前で呼ばれている。

出典:
ピクシブ百科事典
神統録@ウィキ
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
ハンプバックのデザインは、背中にトゲの生えている獣の様な姿の魔物に描きました。

2025年6月18日水曜日

「ビディ」


ビディ<ベス・ビディ、ハントゥ・ブソン>


ビディは、マレー半島のマレーシアに住むジャ・フー族が伝承する妖怪である。このビディは獣の様な耳を持ち、手足が長く、腹が風船の様に膨らんだ姿をした妖怪である。このビディは、マレーシアの川の中の泥や、川床の穴の中に棲んでいるといわれる。この妖怪が何を食べているのかという事はよく分かっていないが、知られているのは、この妖怪が自分の住処である川の中で小便をするという事である。このビディの小便には毒素が含まれているらしく、時々川で泳ぐ人が足から腹にかけて痛みを感じる事があるのは、その川を住処にしているビディの小便によるものだと考えられている。すなわちこの妖怪は、川の水を汚染するのである。小便の混じった水のせいで痛みを感じるくらいだから、もし誤ってこの水を飲んで(または、口の中に入って)しまったら、生命に関わる大事となるのは必至だ。また、大事にいたらなくても、この妖怪の姿と同じ様に腹が膨らむ事があるというので、人々は大変このビディを恐れている。

出典:
ピクシブ百科事典
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
ビディのデザインは、大きく膨れた腹と、長い手足を持った妖怪の姿に描きました。

2025年6月16日月曜日

「土の精」


土の精(ツチノセイ)<ベス・ブミ、ハントゥ・ブミ>

土の精は、マレー半島のマレーシアに住むジャ・フー族が伝承する妖怪である。この土の精は、腕にあたるものが無く、魚の背の様な形の禿頭で、上顎に一本、下顎に二本の牙を持つ姿をしているという。この土の精は土中に棲んでおり、昼夜問わず人間の子供に取り憑く。この土の精に取り憑かれた子供は気を失って倒れてしまい、ひどい場合はそのまま死んでしまう事もあるという。遊んでいて、また歩いているところを不意に襲われ、それっきりという事になるわけで、子供にとっては、この土の精は恐怖の対象であり、子供の親にとって土の精は忌むべき存在である。この様に土の精は、子供に取り憑いては気を失わせ、最終的には殺してしまうという怖ろしい精霊であるとされている。この土の精は、土の中にいるという事だけで、その範囲はとてつもなく広く、出没は気まぐれである。

出典:
ピクシブ百科事典
妖怪世界遺産

作者ひとこと:
土の精のデザインは、口の中に牙を持った、大きな頭の妖怪に描きました。

2025年6月13日金曜日

「ハントゥ・リンバ」


ハントゥ・リンバ


作者ひとこと:
ハントゥ・リンバのデザインは、ラフレシアの様な頭を持った魔物の姿に描きました。森に住んでいる魔物のイメージです。

2025年6月11日水曜日

「ハントゥ・バカル」


ハントゥ・バカル


作者ひとこと:
ハントゥ・バカルのデザインは、ジャングルに住んでいる妖怪、または悪霊だというので、イラストのハントゥ・バカルは、ジャングルにいるウツボカズラの様な姿をした妖怪に描きました。

2025年6月9日月曜日

「猫児卵」


猫児卵(ネコノタマゴ)

猫の顔のような、小さい冬瓜くらいの大きさをしたふしぎな卵のようなかたちのもの。普段は地中にいるが、栗の花の咲く五月ころにだけ土から出て来るという。玄紀先生「日東本草図纂(にっとうほんぞうずさん)」(巻十二)にみられるはなし。武蔵国の中延(東京都品川区)の摩耶寺の山林で切り出しておいた木の下にこれを見つけたので、掘り出そうと思って寺から鋤を借りて来たら、もう地中深くにもぐってしまっていたという。大陸に伝わる地中にいる土の妖怪「墳羊(フンヨウ)」の仲間ではないか、という補註も施されているが詳細は不明である。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
猫児卵のデザインは、猫の様な顔を持った、卵形の生き物の姿に描きました。

2025年6月6日金曜日

「隠しん坊」


隠しん坊(カクシンボ)



作者ひとこと:
隠しん坊のデザインは、坊主頭の怪物の姿に描きました。

2025年6月4日水曜日

「隠し坊主」


隠し坊主(カクシボウズ)


作者ひとこと:
隠し坊主のデザインは、五つの眼を持った、僧侶の様な姿をした妖怪に描きました。

2025年6月2日月曜日

「金山毘売神」


金山毘売神(カナヤマビメノカミ)


日本神話に登場する、鉱山の神。「古事記(こじき)」では、「火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)」を生んだ「伊邪那美神(イザナミノカミ)」が陰部を火傷し、床に臥せって嘔吐した際、「金山毘売神(カナヤマビメノカミ)」とともに誕生した。「日本書紀(にほんしょき)」一書(あるふみ)にも同様の話が載っているが、「金山彦(カナヤマビコ)」の一柱しか誕生していない。天の岩屋戸の段に、「天の金山の鉄を取りて、『鍛人天津麻羅(カヌチアマツマラ)』を求(ま)ぎて、『伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)』に科(おほ)せて鏡を作らしめ」とある。この神がここに出てくるのは、火から鍛冶鍛工に想い及んでのことであろうが、「へどが鉱石を火で溶かした有様に似ている所からの連想」(「大系本古事記」)という。下の屎、また尿になれる神云々のくだりと考えあわせると、おそらくこうした連想が働いているものと思われる。

出典:
古事記注釈 第一巻(ちくま学芸文庫)
日本書紀 一(岩波文庫)

作者ひとこと:
金山毘売神のデザインは、金属で出来た身体を持った女神の姿に描きました。手には鉱石を持っています。

2025年5月30日金曜日

「金山毘古神」


金山毘古神(カナヤマビコノカミ)<金山彦>


日本神話に登場する、鉱山の神。「古事記(こじき)」では、「火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)」を生んだ「伊邪那美神(イザナミノカミ)」が陰部を火傷し、床に臥せって嘔吐した際、「金山毘売神(カナヤマビメノカミ)」とともに誕生した。「日本書紀(にほんしょき)」一書(あるふみ)にも同様の話が載っているが、金山彦しか誕生していない。天の岩屋戸の段に、「天の金山の鉄を取りて、『鍛人天津麻羅(カヌチアマツマラ)』を求(ま)ぎて、『伊斯許理度売命(イシコリドメノミコト)』に科(おほ)せて鏡を作らしめ」とある。この神がここに出てくるのは、火から鍛冶鍛工に想い及んでのことであろうが、「へどが鉱石を火で溶かした有様に似ている所からの連想」(「大系本古事記」)という。下の屎、また尿になれる神云々のくだりと考えあわせると、おそらくこうした連想が働いているものと思われる。

出典:
古事記注釈 第一巻(ちくま学芸文庫)
日本書紀 一(岩波文庫)

作者ひとこと:
金山毘古神のデザインは、金属で出来た身体を持った男神の姿に描きました。

2025年5月28日水曜日

「波邇夜須毘売神」


波邇夜須毘売神(ハニヤスビメノカミ)<埴安神(ハニヤスノカミ)、埴山姫(ハニヤマビメ)、埴山媛>

日本神話に登場する、土の神。「古事記(こじき)」では、「火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)」を生んだ「伊邪那美神(イザナミノカミ)」が陰部を火傷し、床に臥せって糞尿をした際、「波邇夜須毘古神(ハニヤスビコノカミ)」とともに誕生した。「日本書紀(にほんしょき)」一書(あるふみ)にも同様の話が載っているが、埴山姫(埴山媛)の一柱しか誕生していない。また、「伊弉諾尊(イザナキノミコト)」と「伊弉冉尊(イザナミノミコト)」のあいだに生まれた子(「埴安神」)として、普通に誕生するような挿話もある。「和名抄」に、「釈名云、土黄而細密曰埴」とあるように、ハニとは土器や染料に使う、粘土のことをいう。「記伝」には、「字鏡」に泥物をつくるをネヤスとあるのに従い、この神の名義はハニネヤスだとしている。このハニは、埴輪のハニでもある。糞と埴との連想と、埴を火で焼いて土器をつくることとが重なっているのであろう。

出典:
古事記注釈 第一巻(ちくま学芸文庫)
日本書紀 一(岩波文庫)

作者ひとこと:
波邇夜須毘売神のデザインは、体が土で出来ている女神の姿に描きました。手にはミズゴケと水藻を丸めた玉と、水の入っている瓢で出来た柄杓を持っています。

2025年5月26日月曜日

「波邇夜須毘古神」


波邇夜須毘古神(ハニヤスビコノカミ)<埴安神(ハニヤスノカミ)>

日本神話に登場する、土の神。「古事記(こじき)」では、「火之迦具土神(ヒノカグツチノカミ)」を生んだ「伊邪那美神(イザナミノカミ)」が陰部を火傷し、床に臥せって糞尿をした際、「波邇夜須毘売神(ハニヤスビメノカミ)」とともに誕生した。「日本書紀(にほんしょき)」一書(あるふみ)にも同様の話が載っているが、「埴山姫(ハニヤマビメ。埴山媛)」のみの誕生で、ハニヤスビコ、あるいはハニヤマビコという神は登場しない。また、「伊弉諾尊(イザナキノミコト)」と「伊弉冉尊(イザナミノミコト)」のあいだに生まれた子(「埴安神」)として、普通に誕生するような挿話もある。「和名抄」に、「釈名云、土黄而細密曰埴」とあるように、ハニとは土器や染料に使う、粘土のことをいう。「記伝」には、「字鏡」に泥物をつくるをネヤスとあるのに従い、この神の名義はハニネヤスだとしている。このハニは、埴輪のハニでもある。糞と埴との連想と、埴を火で焼いて土器をつくることとが重なっているのであろう。

出典:
古事記注釈 第一巻(ちくま学芸文庫)
日本書紀 一(岩波文庫)

作者ひとこと:
波邇夜須毘古神のデザインは、体が土で出来ている男神の姿に描きました。手には鍬を持っています。

2025年5月23日金曜日

「豊雲野神」


豊雲野神(トヨクモノノカミ)


「古事記(こじき)」によると、「国之常立神(クニノトコタチノカミ)」の次に生まれた、七番目の神だという。神世七代(かみよななよ)においては、二世代目に生まれた神である。神名の由来は、はっきりとはしていないが、漢字を見る限り、大地に浮かぶ豊かな雲であろうか。国之常立神についで生まれたと考えれば、天と地の中間に位置する神と思われる。ただし、神名に「雲」が含まれた例は豊雲野神しかなく、借字(しゃくじ。漢字の意味に関係なく音を表したもの)の疑いがあり、それに基づくと「野の神」であるとも考えられる。「日本書紀(にほんしょき)」の本文では、「豊斟渟尊(とよくむぬのみこと)という名前で書かれ、三番目に生まれた神とされる。一書(あるふみ)でも、「豊国主尊(トヨクニヌシノミコト)」「豊組野尊(トヨクムノノミコト)」「豊香節野尊(トヨカブノノミコト)」「浮経野豊買尊(ウカブノノトヨカフノミコト)」「豊国野尊(トヨクニノノミコト)」「豊齧野尊(トヨカブノノミコト)」「葉木国野尊(ハコクニノノミコト)」「見野尊(ミノノミコト)」の別名が書かれ、これらも同一のものと考えられている。先に生まれた神々と同様「身を隠した」と書かれ、それ以降の一切の記述はなく、神話に絡んでくることもない。「先代旧事本紀(せんだいくじほんぎ)の「神代系紀」には、豊国主尊の名前で書かれている。二世代目の神として、国常立尊とともに生まれたとされる。ここでも別名として、豊斟渟尊・豊香節野尊・浮経野豊買尊の記載あり。トヨはもともと擬音語であり、のちに転じて、豊富なことを形容する語となった。古代日本において「a」「o」「u」の母音は結合しやすく、また、交替しやすい音でもある。それとは別に「m」と「b」も交替しやすい。日本語の「h(は行)」は奈良時代頃、両唇音(りょうしんおん。上下の唇を使って発音する)の「f(ふぁ、ふぃ、ふぅ、ふぇ、ふぉ)」であったとされ、さらに古い時代は「p(ぱ行)」であったと推測される。そのため「は行」の子音は、同じように唇を閉じたのちに発音する「b(ば行)」「m(ま行)」とも結びつきやすかった。そういう長い間、口承によって信仰された神だったため、「クモ」「クム」「カフ」「カブ」など多くの変化を見せたと考えられる。また、一度「豊斟渟」や「豊組野」と文字化されたものを、トヨクムヌ・トヨクムノと読まず、トヨクミヌ(toyokuminu)・トヨクミノ(toyokumino)と読んだことで、トヨクニヌ(toyokuninu)やトヨクニノ(toyokunino)という形で「豊国主」や「豊国野」が生じたと思われる。最後の「見野」は、頭につけるべき「ク」が抜け落ちてしまったものと見られる。「葉木国」だけは、どの神名ともかけ離れているが、その由来については明確なものが存在しない。ただ、日本書紀の一書第二には「葉木国、此云播挙矩爾」という注記があり、この当時から「ハコクニ」という読み方だったと考えられる。面白い話としては、「豐(豊)」の古体字に「丰(現在、中国で使われている簡体字)ふたつに豆」という形があり、その上部「丰丰」が「葉」の上部に似ているので、文字を正しく読めなかった人物が、その字を「葉」かと疑い「木」を書いて置いたところ、それが次の書写者によって、日本書紀に取り入れられてしまった、といった説である。

出典:
神さま別に読む「古事記」「日本書紀」

作者ひとこと:
豊雲野神のデザインは、雲に覆われた野で出来た身体を持っている、巨大な神の姿に描きました。

2025年5月21日水曜日

「天鏡尊」


天鏡尊(アマノカガミノミコト)

「日本書紀(にほんしょき)」の一書(あるふみ)にのみ登場する神である。「国常立尊(クニノトコタチノミコト)」の子であり、「天万尊(アメヨロヅノミコト)」の親である。さらにその一書には、天万尊が「沫蕩尊(アワナギノミコト)を生み、その沫蕩尊が「伊弉諾尊(イザナギノミコト)」を生んだと書かれている。名義は未詳であり、天鏡尊も天万尊も、宋史日本伝の引く年代記のほかには確認できない。それによれば「初主号天御中主。次曰天村雲尊。其後皆以尊為号。次天八重雲尊。次天弥聞尊。次天忍勝尊。次膽波尊。次万魂尊。次利々魂尊。次国狭槌尊。次角龔魂尊。次汲津丹尊。次面垂見尊。次国常立尊。次天鏡尊。次天万尊。次沫名杵尊。次伊弉諾尊。次素戔烏尊。次天照大神尊。次正哉吾勝速日天押穂耳尊。次天彦尊。次淡尊。次彦瀲尊。凡二十三世。並都於筑紫日向宮」とある。この系譜について津田左右吉は、クニノトコタチからイザナギまでの順が一致することを指摘し、一書は書紀編纂前に生じた神々の系譜の変形のうちで、最も新しいものであり、それが奝然(ちょうねん)の時代(938年~1016年)までに、さらに潤色を加えられるに至ったのであろうと推測している。アメヨロヅという名は、孝徳天皇(第36代。654年没)の国風諡号にも見える。あるいは、この伝承となにか関係があるのだろうか。

出典:
日本書紀 一(岩波文庫)

作者ひとこと:
天鏡尊のデザインは、頭が鏡になっている神の姿に描きました。

2025年5月19日月曜日

「天火人」


天火人(テンカジン)


群馬県上陽村上福島(現・玉村町)に伝わる怪火。ふわふわと飛びまわって背後から飛びあがって花火のように飛び散り、びっくりしたひとが倒れている間に生き血を吸ったりしたという。上杉家に攻め寄せられて討死した那波又太郎の亡霊がこれになったといわれる。また、馬ぐらいの大きさの貂が化けていた火であったともいい、ある飛脚が火を斬って大貂が死んでいるのが確認されて以後、出没しなくなったと語られていた。「てんかじん」ということばの意味は不明瞭で、「天火人」という用字は『旅と伝説』に報告文を寄せた高井義信の独自なあて字であると明記されている。また同記事は「那波氏」や「那波郡」なども含め登場する【那】の字が全て【邦】という活字で組まれてしまっていたミスがあり、「邦波又五郎」と紹介されることもある。

出典:
日本怪異妖怪事典 関東(笠間書院)

作者ひとこと:
天火人のデザインは、鬼の様な顔がある怪火の姿に描きました。

2025年5月16日金曜日

「ヌグ」


ヌグ


パプアニューギニアに伝承されている魔物、または怪物の一種。別名を「ラビ」ともいう。このヌグは、ワニに似た姿で、足はヒクイドリに似ているという。ヌグは奇声を発し、このヌグの声を聞くと、女性や子供は失神してしまう者もでるという。また一方で、このヌグは神であるという説もある。大規模な狩猟儀礼が行われるとき男性たちは二つのクロコダイルの彫像を中心として踊るが、それらのうちひとつは「ヌグ」と呼ばれる神の表現であるという。ヌグは人間の姿で表現されることもある。彫像は豚の脂肪を塗られ、カヴァ酒が捧げられる。

出典:
幻想世界神話辞典
ピクシブ百科事典
幻想動物の事典

作者ひとこと:
ヌグのデザインは、ヒクイドリのトサカ、肉垂、足、羽毛を持ったワニの姿の怪物に描きました。

2025年5月14日水曜日

「アトバラナ」


アトバラナ


ニューギニアに伝わる妖怪、または悪しき精霊の一種。このアトバラナは、人間をマラリアにする妖怪である。アトバラナは、昼はジャングルの奥深くに隠れているが、夜になると活動し始めるという。ニューギニアでは、アトバラナが家に入ってくるのを避けるため、部屋の中で火を燃やして煙を充満させ、入り口の戸を閉めておく。さもないと、夜になるとアトバラナがジャングルからやって来て、入り口の戸の隙間から屋内に侵入して人間を襲い、襲った人間をマラリアにしてしまうからである。アトバラナには雄と雌がおり、夕方(または夜)になると雌の方は「ボーボー」という鳴き声を出す。雄の鳴き声はまた異なるらしい。

出典:
幻想動物の事典
ピクシブ百科事典

作者ひとこと:
アトバラナのデザインは、獣の様な姿の妖怪に描きました。