自己紹介
このブログでは、僕が描いた神話や伝説などに関する絵や、その絵の解説を載せています。
(イラスト、記事の執筆:マゴラカ、ワンタ) ※2024年度より、月・水・金曜日の21時に更新していきます。
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2018年7月12日木曜日
「八大王(ハチダイオウ)」
八大王(ハチダイオウ)
中国に伝わる鼈(スッポン)の妖怪。借金の形に、鼈漁師から鼈を貰っていた男がある日、漁師から額の白い大きな鼈を貰ったが、その鼈を逃がしてやった。その後、男が黄河の畔まで来た時に、酔っ払いに絡まれて殴られそうになる。男が名乗ったところ、酔っ払いは「命の恩人」だと、男を自分の家へ連れて行った。その家は造りがきらびやかで、貴人の館の様だった。男が酔っ払いに何者か訪ねると、酔っ払いは実は八大王という鼈の妖怪で、西山の仙人から酒宴に招かれ、思わず酔ってしまい、先ほど貴方に不埒を働いてしまったと言った。八大王は男を大いにもてなした。男を帰す時になり、八大王は口の中から僅か一寸余りの小人を吐き出した。そして爪を男の腕に立てた。そして素早く小人をその上に押さえ付け、手を離した時にはもう皮膚の中に入り込み、そこが次第に盛り上がり痼(シコリ)の様になった。男が驚いて聞いても、笑って答えず一言「さあお出でなさい」と言って男を送り出し、八大王は引き返して行った。男が振り返ると館は跡形も無く、ただ一匹の大きな鼈が水に入って行って姿を消した。それ以来、男は目が素晴らしく見える様になり、地下の宝も皆見えた。男は寝室の中から隠金を掘り当て、暮らし向きがすこぶる豊かになった。その内、古い家を売る人がおり、男はその中にどれ程とも知れぬ隠金があるのを見て、大金を出して買い受け其処に住んだ。それから男は、王侯と肩を並べる程の財産家になった。
出典:
PCCM 3rd Ed
Alice in Tokyo
作者ひとこと:
八大王のデザインは、酒の入った徳利と杖を持った仙人の様な鼈を描きました。
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