クイックシルバー
ヨーロッパで伝承される霊の一種。このクイックシルバーは、家を揺らしたり、いきなり音を立てたりするとされる霊である「ポルターガイスト」の女性版である。男のポルターガイストよりも厄介な性格で、洋服ダンスの中身を全部ぶちまけたり、大きな声で高笑いをしたり、ドアというドアを開け閉めしたりと、騒々しい事このうえない。クイックシルバーがいる家では、クイックシルバーがあまりにも騒々しい為、住人はぐっすり眠る事は不可能である。またクイックシルバーは、自分が現れた証拠として、口紅やクレヨンなどで「Q」の文字を壁などに書き残すという。クイックシルバーに住み着かれた家の住人にとっては、このクイックシルバーは大きな悩みの種となるが、彼女自身は飽きっぽい性格であるらしく、一つの家に留まる期間は短い為、彼女の立てる騒音で眠れない夜は短期間で終わると言われている。また、執拗に繰り返されるポルターガイストに比べて、クイックシルバーによる害は少ないという説もある。
出典:
幻想世界幻獣事典(笠倉出版社)
図説幻獣辞典(幻冬舎コミックス)
作者ひとこと:
クイックシルバーのデザインは、周囲に壺、コーヒーカップ、燭台、本を浮遊させた女性の霊の姿に描きました。
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