クダベ
日本に伝わる幻獣、または妖怪の一種。クダベは、越中国(現在の富山県)の立山に出現した妖怪である。越中国・立山に山菜採りと採薬(サイヤク、山野で薬草を採集する事)を生業としている男がいた。この男が、ある時山に入ると、その山中でクダベという人面獣身の怪物に出会った。このクダベは山の精であり、クダベは出会った男に「我は歳久しくこの山に住めるクダベという者なり。今年より35年の間、原因不明の病気が流行る。いかなる薬も効かず多くの犠牲者が出るが、我が姿を描き写した絵図を一度でも見れば、その者は必ずその災難から逃れられるであろう」と予言した。これが評判になり、各地でクダベの絵を厄除けとして携帯する事が流行したという。クダベが、この山菜採りと採薬を生業とする男の前に出現したのは、文政10年(1827年)の事であると言われている。このクダベの話は、江戸時代後期の随筆「道聴塗説(どうちょうとせつ)」にもあり、道聴塗説では、このクダベの話を「近年流行せし神社姫の類」とし、この当時、流行していた「神社姫(ジンジャヒメ)」に似せて創作された好事家の作り話であろうと指摘している。このクダベについて漫画家の「水木しげる(みずき しげる)」は、クダベが人面の牛で腹部の両側面にも眼があったという事を根拠に、このクダベは中国の神獣「白沢(ハクタク)」の同類であるとし、「黄帝(コウテイ)」が白沢と遭遇した逸話と富山の売薬にクダベが関係があるとの見解を示している。
出典:
Wikipedia(「件」のページ)
日本妖怪大事典(角川書店)
作者ひとこと:
クダベのデザインは、三ツ目のある人面の牛の様な姿に描きました。クダベの姿を見ると病気などの災難から逃れられるというので、霊獣のイメージがあり、聖なる感じから天女などが付ける羽衣を付けてみました。
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